それはさておき、その昨年10月24日放送の『人生最高レストラン』(TBS系)は実に感動的な内容だった。子どもの頃からラーメンが大好きな小栗は、仕事で節制する必要さえなければ、週に4、5回は食べたい程だという。

 番組ではまず、小学生から高校時代まで家族でよく通っていたお気に入りのラーメン店が紹介された。それが小平の「ラーメン・ジャンボ餃子 -天神 tenjin-」だ。多忙な父は1年に10日ほどしか家におらず、母と兄姉と4人で事あるごとに行ったそう。

 そこでよく食べていたラーメンが「みそバターコーン」。豚ガラ、鶏ガラ、げんこつなどを10時間かけ煮込んで出汁を取り、特別に配合した北海道の赤味噌を溶いたスープが絶品で、これに合うよう調整した自家製麺を使用している。また、店名にも冠した肉汁たっぷりのジャンボ餃子がたまらないのだ。

 ところで、この店は以前、満北亭という名だった。小平以西の青梅街道沿いには、「満北亭」と「南京亭」という2つのローカル中華チェーンがあって、非常に狭い範囲で熾烈な争いを繰り広げている。

 実際、満北亭の隣にはよく狙いすましたように南京亭が出店しており、その一部は「東京亭」(トンキンテイ)と称する。南京亭の創業は満北亭より9年遅い1979年。パクリとそしられても仕方ないのだ。

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