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「石破茂の安倍晋三潰し」200日プラン

[週刊大衆01月26日号]

もはや敵なしにさえ見える総理に待ったをかけるのはやはりこの男――。復讐の極秘計画を独占キャッチ!


年が明けたばかりの2015年1月1日に、石破茂地方創生担当相が発した言葉が、永田町に大きな波乱を呼んでいる――。
「総裁選出馬など、そんな争いをしている余裕は日本にない。"俺が、俺が"という気持ちは、今の私にはありません」(石破氏)

今年9月の自民党総裁選が、石破氏にとって政治家人生最大の勝負時だと大方の永田町関係者は見ていた。
「目下、安倍晋三首相の最大のライバルと言える石破氏が、年頭所感でいきなりの白旗宣言ですからね。安倍政権の盤石ぶりを象徴する発言と言えます」(全国紙政治部デスク)

こうした石破氏の心境を自民党中堅議員がこう語る。
「安倍首相がよほどの大失態をやらかさない限り、9月の総裁選での勝ち目はないと、石破さんは判断したわけです。ハナから勝ち目のない戦に打って出て負けてしまえば、その後は冷や飯食い。ならば、今は首相を支えて力を蓄えるべき時期だと判断したんでしょう」

ただ、自民党は結党以来、良かれ悪しかれライバル同士が切磋琢磨してきた政党であり、それが党の活力を生んできた側面もある。
「それゆえに、石破さんの白旗宣言は多くの気骨ある自民党議員の落胆を誘っていますね」(前同)

石破氏までも怖じ気づかせる安倍首相の覇道は、すさまじいのひと言だ。
「昨年12月の大勝負、総選挙で歴史的大勝利を手にしたかと思えば、その余韻も醒めやらぬまま、最大のライバル・石破氏までも軍門に降したわけですからね。もはや安倍首相にとって、恐いものは何もありません」(自民党番記者)

まさに、"天下人"たらんとする安倍首相。己の地位をより盤石なものにするべく、さらなる野望を剥き出しにしているという。
「自民党総裁の任期を現行の連続2期6年から3期9年まで延長しようと画策しているそうです。現行の自民党総裁選規程に従えば、安倍総裁(=首相)の任期は、今年9月に再選した場合、18年9月までです。それを3期まで任期を延長すれば、最大21年9月まで総理を務められることになる。この野望が成れば、首相自身が招致に尽力した東京五輪を仕切る栄誉を手にし、名実ともに名宰相の名をほしいままにできます」(ベテラン政治記者)

準備は着々と進んでいる。
「まずは派閥の"乗っ取り"です。安倍首相は清和研(町村派)所属。領袖は町村信孝氏でしたが、彼は首相と折り合いが悪かった。それで、昨年末の衆院選後に町村氏を衆院議長に就任(=慣例により党籍離脱)させ、後任に首相に近い細田博之氏を据えた。これで清和研は事実上の"安倍親衛隊"になった」(前同)

それと同時に、先の総選挙で初当選した新人議員15人中5人、つまり3分の1の囲い込みにも成功。

「さらに、鳩山邦夫・元総務相が率いる『きさらぎ会』の籠絡にも着手。すでに同会は安倍首相の傘下に入ったと、もっぱらです。実際、鳩山会長は"同会を党内最大の親・安倍勢力にする"と、周囲に吹聴しています。恥ずかしげもなく、オベンチャラを振りまいていますね」(同)
今の永田町は自民党1強体制のみならず、"安倍1強"体制にあると言っても過言ではない。

しかし、盤石に見える安倍政権にも弁慶の泣き所はある。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏がこう言う。
「9月の総裁選まで、政権の運営において山場を幾度となく迎えますよ。たとえば急激な円安です。円安の影響で、3月の決算期に中小企業の倒産が続出する事態も予測されます」

4月には、統一地方選が控えている。不況にあえぐ地方票の大反発も、これまた十二分に考えられる情勢なのだという。
「5月に入れば、首相悲願の集団的自衛権の審議と法整備といった難関も待ち構えています。昨年、同法案の審議で国会が紛糾した際、安倍政権の支持率は最大10ポイントも急落。同様の事態となれば、政権の土台も大きく揺れ動くでしょう」(前同)
閣僚辞任も辞さずに喧嘩状!

なるほど、難所の連続である。さらに、7月には、北朝鮮の拉致問題の調査結果が判明する。ここで国民が望む回答が得られなければ、これまた安倍政権の能力が疑われる事態となる。
「実際、9月の党総裁選まで何がどう転ぶか、まったく読めない状況です。昨秋の内閣改造で小渕優子経産相(当時)、松島みどり法相(当時)の問題が取り沙汰されたとき、誰が衆院解散・総選挙にまで騒動が拡大すると予想したでしょうか? 政治の世界は一寸先は闇です」(鈴木氏)

難攻不落に見える安倍政権も一つ采配を誤ると、一瞬にして乱世到来となる。
"日本を取り戻す"どころではないのだ。

「その瞬間を、石破氏は息を潜めて待っているに違いありません。確かに石破氏は元日に、"総裁選には出ない"というニュアンスの発言をしました。しかし、今の段階で出馬を明言する政治家は永田町広しといえど誰もいない。自民党の抗争史を見ればわかるように、即座に潰されますから」(自民党幹部)

発する言葉の一つ一つを厳格に吟味する石破氏の性格を考慮しても、冒頭の不出馬宣言も、"死んだふり"と見るムキも多い。政治評論家の浅川博忠氏が、石破氏の策略をこう解説する。
「不出馬発言は、通常国会で予算が通るまでは内閣の一員として協力する、という意味だと思います。しかし、国会で重要法案が審議に入り、紛糾の事態となれば、好機とばかり、石破氏は首相と距離を置く挙に出てくる可能性は高いですね」
閣僚辞任も辞さずの姿勢で喧嘩状を叩き付ける――と、浅川氏は見ているのだ。

「石破氏は、今が政治家として旬なんです。言葉を変えれば、この時期に立ち上がらなければ、あとは立ち枯れていくのみ。それはご本人も十分に承知のはずでし、今は決起のタイミングを虎視眈々と見計らっていると思います」(前同)

では、石破氏が反逆の狼煙を上げる最良のタイミングは、いつだろうか。
「安倍首相にとって悲願の集団的自衛権が国会審議に入る5月が濃厚ですね。ここで、石破氏は安倍首相との対立軸である安全保障政策での相違点を明確にして閣僚辞任。野に下り、それまでの地方創生担当相としての実績を生かして、本格的な地方票固めに入るのでは」(同)

安倍首相と石破地方創生担当相は、安全保障に関しては真逆の立場である。
「安倍首相は集団的自衛権容認という形式を重視している。それに対し、石破氏は集団的自衛権よりも、現実に尖閣諸島で起こりうる脅威に対応する法整備を重視すべきとする現実主義者。両者とも、一歩も譲りません」(防衛省関係者)
早晩、激突の日が訪れるは避けられそうにもない。

加えて、石破氏は来る決戦の時に備え、密かに準備に東奔西走しているという。
「これまで疎遠だった自民党の長老連中と接触し、支援の取り付けに成功したと見られています。古賀誠・元幹事長や野中広務・元官房長官、それに青木幹雄・元参院議員会長や森喜朗・元首相らです。すでに議員を引退した彼らですが、いまだに永田町では隠然たる力を誇っています」(政界ロビイスト)

青木氏は"参院のドン"と言われた実力者。言わずと知れた森元首相は、安倍首相の出身派閥である清和研が森派と言われていた時代に、領袖を務めていた御大だ。
「これまで長老の面々は、"石破は出戻り組。小沢一郎らとともに新進党結成に参加するために離党して、自民党が下野する要因を作った"とし、石破氏を決して許しませんでした。しかし、青木氏をして"彼の執行猶予期間は終わった"と言わしめ、森元首相に至っては"説得力のある人"と絶賛するまでになっています」(前同)
反安倍勢力が強固なスクラム

さらに、森元首相と安倍首相の間には看過できない"因縁"がある。ポスト小泉の後任人事の際に、森氏は福田康夫氏を推し、同派幹部で出馬を表明していた安倍氏に翻意を迫ったのだ。

また、12年の総裁選時も、町村派分裂回避のためとして、安倍氏に出馬を断念するよう迫った。
「ところが、森さんの要請を安倍さんはことごとく拒否してきました。森さんにとっては、安倍さんはかわいくない存在そのものです。ですので、安倍さんのライバルである石破さんが自分に歩み寄ってきた今、森さんは"敵の敵は味方"という戦場の論理をそのままに、石破氏支持で蠢き出したんです」(自民党番記者)

すでに、水面下では石破氏と長老派はガッチリ握手。一方の安倍首相は"恩人"からも見放されつつある。
「前回の総裁選で、結果的に総裁を決めるキーマンになったのが石原派を率いる石原伸晃氏。同派は石原氏の指示で、最終決戦で安倍氏に投票しました。これが安倍政権誕生の決め手となったのは周知の事実。この恩義も忘れ、13年9月の内閣改造で安倍さんは石原派を徹底的に排除。この恨みもあり、現在、石原派の半数以上は反安倍勢力です。石破さんが反旗を翻した場合、石原派の面々がどちらにつくかは火を見るより明らかですね」(前同)

このように反安倍の機運が高まってくると、石破氏の勝算も十分に見えてくる。前出の鈴木氏が、渦中の石破氏の心中を解説する。
「昨年9月の内閣改造直後に、石破氏とお会いしたとき、彼は100%首相を目指す腹でいると直感しました。現在、音なしの構えに見える石破氏ですが、9月決起の決意だけは微塵も揺らいでいないと思います」

石破氏は、昨年末の総選挙の際、安倍首相の掲げる"景気回復、この道しかない"というキャッチフレーズを無視して、石破氏自身が命名した"地方創生選挙"一点張りの選挙応援演説に終始していたという。
「安倍首相への対抗心が剥き出しでしたね。同時に、いつの日か、国のトップとして地方再生に全力を尽くすとの決意もありありと感じられました」(前同)

9月の総裁選までの200日間――安倍政権に激震が走るやもしれない。

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