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日本全国「巨大地震」最新危険マップ

[週刊大衆02月09日号]

地震大国のわが国は、常に災厄と隣り合わせなのだ。各地域の危険度を確認し、備えを十全にしておこう。

阪神地区に多くの悲劇を生んだ巨大地震が発生してから20年が経った。さる1月17日には、被害者の追悼式典が神戸市内で行われ、出席された天皇皇后両陛下や遺族らが犠牲者の冥福を祈った。
「実は、その直前の14日に、不気味な現象が発生したと話題になっているんです。それは、"地震雲"と呼ばれる、巨大地震の前に現れるとされる特徴的な雲のこと。もちろん、これが予兆現象であるという科学的根拠はありませんが、この雲が確認された関西・東海地域では、不安の声も上がっています」(全国紙社会部記者)

西日本だけでなく、東日本でも地震の恐怖は大きい。M9.0を記録し、2万人以上の犠牲者を出した2011年の東日本大震災以来、関東や東北では地殻活動が活発化。地面の極端な隆起や沈降が報告されているだけでなく、M6~7程度の地震が、宮城、福島、茨城、長野など各地で頻発しているのだ。
「現在、日本では巨大地震が非常に発生しやすい状況にあると、多くの専門家が警鐘を鳴らしています。政府も、地震対策を重要課題と捉え、地震予測の評価方法を改め、注意を呼び掛けています」(前同)

その対策の一環として、政府が大地震に襲われる各地の地震発生確率を示したのが「全国地震動予測地図」の2014年版だ。昨年12月19日に公表されると、その衝撃的な内容が列島を震撼させた。
「この予測地図によれば、震度5強以上の地震が30年以内に発生する確率が、千葉県の99.9%を筆頭に、東京都の90.4%、神奈川県の92.2%と、関東ほぼ全域が危険地帯となっています。震度5強といえば、東日本大震災における都内の震度と同値。あのときのように、人々が混乱するだけでなく首都圏で交通機関が麻痺し、帰宅困難者であふれるのは間違いありません」(同)
ほかにも、静岡県が75.7%、愛知県70.3%、大阪府65.7%、和歌山県82.0%と、太平洋側の主要都市で高い確率となっている。


データを見やすく地図にしたのが、この「地震危険MAP」だ。
これは、県庁所在地を基準にし、東京都なら、東京都庁付近(新宿区)で震度5強以上の地震が発生する確率(90.4%)を元に、東京都全域を、最も高い危険度5とした。
ただし、注意してほしいのは、同じ東京であっても、都庁周辺よりも、その東にある東京駅周辺(千代田区)のほうが、発生確率は92.0%へ上昇すること。これは、わずかな距離であっても、その地盤の強弱などで確率が大きく変動していることを示している。
また、震度6弱以上の巨大地震の発生確率に目を向けると、2013年版で発表された数字より、大幅に上昇している。

たとえば、東京都庁付近の確率が26.0%→46.8%へ、東京スカイツリー周辺は74.4%→81.1%へ、横浜スタジアム付近は70.2%→81.4%へ、大幅に跳ね上がっているのだ。
「わずか1年でのこれだけの変化は、さまざまな要素が影響していますが、大きな理由として考えられるのは、関東直下に位置するフィリピン海プレートが、従来の推定よりも10キロほど浅いと判明したことです。震源が浅いほど、揺れは大きくなりますからね」(地震学者)

日本の政治、経済の中心地で発生リスクが高まっているのは、非常に危惧されるが、実は、日本列島の各地でM8級の地震が襲う可能性があるという。
その危険性を訴えるのは、琉球大学名誉教授の木村政昭氏。木村氏は、「地震の目理論」という独自の予測法を利用し、昨年9月に起こった御嶽山の噴火を〈2013年±4年〉と予測していた。ほかにも、昨年11月に発生した長野県北部地震(M6.7)も〈2017年±5年〉と予想していた。

「過去、M6以上の大きな地震が発生していない空白域の中に、中小規模の地震が集中して発生するエリアがあり、それを私は"地震の目"と呼んでいます。それらの地域では、中小規模の地震の頻度が高まったあと、30年ほどして大きな地震が起きるという規則性があるんです」(前同)

上の地図には、木村氏の「地震の目」も反映させており、黒い長円形で示した震源域がそれだ。
そんな木村氏が、最も警戒しているというのが、北海道釧路沖。同地ではM8.5の巨大地震の発生が疑われており、その時期が「2010±5年」。つまり、木村氏の予測の最終年が今年というわけだ。

震源域が陸地に近い海底のため、大津波の被害も懸念される。
政府の想定以上の死者が出る

続けて、木村氏が警鐘を鳴らすのが、小笠原諸島沖。
象徴的なのは、2013年の出現以来、今も拡大を続ける西之島新島だろう。
「震源域が陸地から遠く、揺れは関東大震災の時のような激しいものではありません。ただし、津波が東京湾へ押し寄せる可能性はあり、対策が求められます」
そのほかに警戒が必要なのが、宮崎県の東方に位置する日向灘沖。ここにもM8.7の巨大地震が19年までに発生すると木村氏は予測している。
こちらも釧路沖同様に大津波が予想されるが、問題は震源域が「南海トラフ」沿いにあること。

南海トラフとは、フィリピン海プレートとユーラシアプレートが接する静岡県の駿河湾から、日本列島に沿って九州東方沖まで伸びる地帯を指す。
「政府が発表する南海トラフ地震の被害想定者数は、33万人、経済被害は220兆円以上。これは、日本が体験したことのない未曾有の災害です。予想される震源域の近くに名古屋や静岡など大都市が集中していることから、政府の想定以上の死者が出ると指摘する専門家もいます。とにかく、一番危険な地帯なんです」(防災ジャーナリスト)

その南海トラフ地震が、 「5~10年以内に発生する確率は非常に高い」と、指摘するのは、立命館大学環太平洋文明センター歴史都市防災研究所の高橋学教授だ。
「噴火、内陸地震、プレート型地震は別々に扱われていますが、それは間違い。すべてプレートが動くことによって生じたエネルギーによって引き起こされるもので、どういう形で表に出るかだけの違いなんです。これは大きく4段階に分けることができます」(前同)
高橋教授による、第1段階から第4段階は以下のような形で出現する。
第1段階=プレートがプレートの下に沈み込む動きで圧力が生じて起きる内陸型の地震。第2段階=プレートの沈み込みで地中のマグマが圧縮されることで火山が噴火。
東京五輪時の建物は危険度大

第3段階=プレートとプレートの境界でプレート型地震が発生。
第4段階=火山が噴火し、アウターライズ型の地震が発生。

このアウターライズ型地震とは、大地震により加速するプレートの動きについていけない部分で再び大地震が起こるというもの。
今の日本は、東日本と西日本でその「段階」が異なっている。東日本は3・11のプレート型地震(第3段階)後から第4段階へ移行中で、小笠原諸島の西之島新島の出現などの火山活動が活発化。アウターライズ型の地震の可能性が高まっているという。

問題は西日本だ。
「95年の阪神淡路大震災(内陸型地震)が、第1段階に当たります。現在、第2段階として阿蘇山や桜島が御嶽山が噴火していますので、次に懸念されるのが第3段階。つまり、プレート型地震=南海トラフ地震なんです」(前同)
こう見ると、日本という地震列島で生活している以上、いつ巨大災害に襲われてもおかしくないということになる。
「日本の災害対策はまだまだ不十分です。たとえば、東京都の避難指定場所の中には、地盤が脆く、非常に危険な箇所が多くあります。具体的には、避難場所に指定されている日比谷公園。江戸時代は海だったところを埋め立てて作られたという歴史があり、地盤の脆さに加えて、液状化なども予想されます。とても日比谷公園に避難することなんてできません」(高橋教授)

このほか、1964年に開催された前回の東京五輪の際に建てられた建築物は、首都高を含め、かなり危険な状況にあるという。
「コンクリートの寿命は50年といわれています。東京五輪から昨年で50年が経過。2020年の東京五輪に向け建て替えが予定されていますが、その工事が終わるまでに、大地震がこない保障はどこにもありませんよ」(前同)

いつ起こるかわからない異常災害。地震予測だけでなく、住む地域の危険リスク改めて見直し、一人一人が"その時"に備えるしか道はなさそうだ。

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