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病院で殺されないための「ヤブ医者の見分け方」カンタン10か条

[週刊大衆06月08日号]

病気を見抜き、的確な薬を処方する――信頼できる先生を見つけるためには、チェックすべき点があった!

OECD(経済協力開発機構)のデータによれば、1年間に病院に通う回数はわが国が約13回でダントツの世界一。ところが、国民の医療費と寿命には、何の相関関係もないどころか、「先進国の死亡原因の3位か4位に"過剰医療"が入る」と指摘する医療統計学者もいるほどだ。

「病院にいくら通っても、健康が保証されるわけではない。長生きしたければ、むしろ医者選びが9割です」
こうアドバイスするのは、『医者とクスリの選び方』(アスコム)の著者がある、新潟大学名誉教授で医学博士の岡田正彦氏だ。

わが身の健康を守るには、タチの悪い医者に引っ掛からないことが重要。そこで今回、簡単にできる「ヤブ医者の見分け方10か条」を読者諸氏に伝授したい。

(1)HPがいい加減
あなたがなんらかの体の不調で病院を探す際、まず活用するのがインターネットだろう。ひとたび病院のホームページ(HP)を開けば、住所はむろん、診療時間や予約、混雑状況など、多くの情報を得ることができる。
だが、注意したいのはそのHPがいい加減に作られているケースだ。
「患者のことをよく考えている医者なら、おのずとHPは充実しているはずです。特に外科系の医者の技量は手術回数の多さに比例しますから、実績があればHPで回数を公開しているでしょう。今日では、コンピュータに疎いからとHPを設けてないのは理由になりません」(前出の岡田氏)

患者との最初の接点であるHPで、その病院の診療姿勢がわかるというわけだ。

(2)分野の違う診療科目を2つ以上掲げている
ネットで、めぼしい病院を見つけた。HPの雰囲気も良さそうだし、ここにしようか……。
その際に確認してほしいのが、診療科目の項目。総合病院など規模の大きな病院であれば、なんら問題はないが、医師が一人しかいないのに複数の診療科目を掲げていたら要注意だ。
「内科が専門なのに、外科と両方掲げている医者も決して珍しくありません。さらに眼科や耳鼻科まであるケースも見られます。現実的には医師免許さえ持っていれば、好きな科目をいくつ掲げてもいいんです」(岡田氏)

近年、欧米では浅く広く、どの科目も診察する「総合診療医」の養成が盛んだというが、わが国の場合はそれと異なる。一人で分野の違う科目を複数掲げて、間口を広げて患者に来てもらおうという、利益優先の医者かもしれないのだ。
「ストレス」を口にしたら注意

(3)受付の対応が悪い
いざ目当ての病院を訪ねたとする。だが、受付の事務員がなにやら忙しそう。言葉遣いは冷たく、少しイヤな気持ちになった……。
「受付は病院の顔。経営者や院長の意識が髙ければ、質のいい接遇をするように教育しているはず。ですから、そんな病院の医師の医療の質にも、問題があるかもしれません」(岡田氏)

同様に「事務員や看護師が忙しそうで、かつ皆若いならば要注意」と言うのは、『長生きしたければ医者にかかるな!』(彩図社)の著書もある、医師の富家孝氏。
「若い看護師ばかりだと男性患者はうれしいかもしれなせん。しかし、医療の細かい部分まで熟知しているベテラン看護師がいてこそ、医師も安心して多くの患者を診られるわけです。忙しく働いているのも、人件費を切り詰めている=利益第一の可能性があります」

(4)患者の目を見て話さない
気を取り直して、診察室に入る。ところが先生は、パソコンが置かれたデスクを向いて、なぜか、あなたと目も合わさない。
「電子カルテが普及している現在、医者がパソコンのほうを見ること自体はおかしくはありません。ですが、キチンと患者に向き合う気持ちがある医者なら、患者本人と目を合わさないはずがありません」(岡田氏)

「患者の話を聞かない」「聞いても話を途中で遮る」また「質問をすると不機嫌になる(怒る)」のも同様。医は仁術なり、を理解していない御仁である可能性が高い。
「自分の症状、その不安などを医者に直に訴えるだけでも患者は安心し、それが治療にもなるんです。不眠症、更年期障害、うつ症状などは特にそうです。それなのに患者の話を(最後まで)聞かない、怒るなど論外です」(岡田氏)

(5)医学書を見せて解説する
症状を聞くや、先生は目の前で分厚い医学事典を開いた。そして「これだ!」とばかりに、あなたにそのページを見せて、読んで聞かせ始めた……。
「これは、勉強不足の証拠です。逆に、あなたにパソコン画面を見せ、最先端治療の解説を始めたら、勉強熱心な医者に当たったと喜んでいいでしょう。そういう医者向けの有料サイトがあるんです」(岡田氏)

(6)すぐにX線検査を勧める
胸部X線検査、腹部X線検査、造影X線検査、CTなど、手足の骨折など外科に限らず、内科でもX線検査を勧められることは昨今珍しくない。近年は安価な器材やレンタルの普及により、CTを備えている診療所もずいぶん増えたという。
「しかし、X線検査は間違いなく発がん率を高めます。しかもX線写真を1枚撮る単純X線検査と違って、バリウムを飲んで検査している間、ずっと放射線を浴びている造影X線検査や、CT検査の被曝量も格段に高いんです」(岡田氏)

むやみにX線検査を勧め、かつ、その際、患者に「被曝の危険性」をキチンと説明しない医者は、保険点数稼ぎと見ていいと言う。

(7)「とりあえず」「ストレス」などNGワードを頻繁に言う
診察を終え、先生がおもむろに口を開いた。
「原因はストレスかもしれませんね」
これを何度も言う場合も、ヤブ医者の危険が。
「そもそもストレスを正確に測定する方法はありませんし、ストレスが強いと早死にする、というデータもありません。"病気の原因はストレス"で片づけてしまうのは、実は原因がよくわからないことへの言い訳の可能性が高い」(岡田氏)

これは、「とりあえず」「しばらく様子を見ましょう」も同様。いい医者は「わからない」とハッキリ言うと覚えておいてほしい。

(8)多くの種類の薬を出す
単なる風邪を患ったあなた。診療を終えた先生は薬の説明を始めた――。
ここで、せきを抑える薬、痛みを和らげる薬、鼻炎を抑える抵ヒスタミン剤、細菌を殺す抗性物質と、合計4種類を出されたとしよう。
「普通のカゼなら、患者が薬を求めても"必要ない"と言うのが最高の医者です。求められて、せきを抑える1種類ぐらい出すのが一般的です。ところが、このケースのように、普通の風邪で抗生物質まで出したら、体を守る菌まで殺して、逆に症状を悪化させる危険性があります。勉強不足もいいところです」(岡田氏)

現在は処方箋1枚には数種類の薬が記入でき、保険点数は処方箋1枚ごとの発行料のみとなっている。多種類の薬=利益至上と一概には言えなさそうだ。
「生活習慣病、たとえば高血圧の方にすぐ降圧剤を出す医者も問題です。3か月、生活指導して、それでも検査値が下がらない場合に、初めて出すようにガイドラインは定めています。今は生活指導でも、それなりの保険点数が出ますが、その書類の記入に手間がかかるため、安易に薬を出す医者もいる。だから生活指導をキチンとやり、しかも口うるさいのは、本当に患者さんのことを考えている、いい医者です」(岡田氏)

また、副作用のリスクが高い新薬を、やたらと進める医者にも注意してほしい。
医者からの電話は"営業"かも

(9)趣味はゴルフ、車は高級外車
前出の富家氏によれば、患者と真摯に向き合わない医者が強く興味を示すのは「政治、投資、趣味」なのだという。
「趣味の典型は、ゴルフと高級外車です。いつもゴルフ焼けしていて、高い外車に乗っているような医者は要注意です。また、土・日を返上して診察している医者は熱心に見えるかもしれませんが、政治への興味が強いタイプかもしれません。特に地方では市長選や県議選などへ立候補するため、人望を高める、名前を売ることが、その動機になっている場合があるからです」(富家氏)

個人医院ならば、駐車場をチェック。受診の際には、それとなく医者に趣味を尋ねてみる手もある。

(10)医者が電話をかけてくる
ある日、先生から直接、こんな電話がかかってきたとしよう。
「具合はどうですか!?」

なんて親切で優しい先生だろうと思わず感激してしまうだろうが、むしろ疑ってみたほうがいい。
「実際、そういう医者は人気があります。ですが、電話=営業と思って、まず間違いない。それで患者が来ると、あれこれ理由をつけて検査し、薬を出し、ちょっとしたことで入院させてしまうんです」(富家氏)

もちろん、ここに挙げた10か条のうち、どれかが当てはまるからといって必ずしもヤブ医者とは限らない。だが、誤診や医療事故が頻発する時代。自己防衛のためにも、心の片隅に、医者を疑う気持ちを持っておいて損はないだろう。

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