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ゴーマン中国「カネの力で世界征服」大野望

[週刊大衆06月15日号]

地球上で最も尊ぶべきものは人民元――歪んだ価値観を持つ隣国は全てのものを手に入れんとして横暴の限りを尽くす!

ゴーマン中国が、その本性を剥き出しにして、世界中に触手を伸ばしている。
なかでも現在、最も非難を浴びているのが、南シナ海での岩礁埋め立てだ。
「中国の領海外にもかかわらず、国際社会に無断で、いくつもの人工島を建設しているんです。そのうち、周辺各国が領有権を主張している南沙(なんさ)諸島のミスチーフ礁は、すでに大量の土砂を搬入して埋め立てが完了。続けて、3000メートル級の滑走路建設まで着工しているんです」(全国紙外信部記者)

さらに中国はこの人工島にミサイルレーダー施設まで建設すると見られており、
「完成すれば中国悲願の"不沈空母"の誕生を意味します。この結果、アジアだけでなく、オセアニアまで睨むことのできる軍事的要衝を中国は手中にすることになるんです」(同記者)

この横暴に対し、いち早く動いたのが米国だった。
5月20日、CNNの取材班を乗せた米軍哨戒機(しょうかいき)が偵察に乗り出したのだが、
「中国軍が"ここは中国だ。出ていけ!"と一方的な警告を出し、米軍側も"ここは公海上空だ!"と応じるなど、一触即発の事態にまで発展したんです」(同)

また、「軍事的な意味合いだけではない」と口角泡を飛ばすのは、日本の外務省関係者。
「同海域からは、埋蔵量200億トンとも言われる大油田とガス田が発見されており、この海域を確保することは同時に、世界有数の地下資源を手にすることをも意味するんです」

さらに、日本経済はおろか、世界経済にも影響を与えかねない事態なのだ。
「南沙諸島一帯は各国の物資が通過する世界有数の重要な海運ルートです。同時に、日本にとっても絶対に確保すべき重要な海上交通路"シーレーン"なんですが、今や封鎖直前という状況です」(同関係者)

領土・領海、地下資源、世界的影響力、そのすべてを強奪せんと、欲望のままに動く中国――。そのために、大量の人民元を投入していると話すのは、国際問題評論家の小関哲哉氏だ。
「埋め立てだけで1.5兆円もの資金がかかると報じられるほど大量の金を使っていると一部で報道されていますが、さらに軍事拠点を建設するとなれば、その10倍の資金は必要。本気で実効支配する腹ですよ」

ここ数年の急激な経済成長とともに、レートがうなぎ登りしている人民元。
その資金力だけを頼りに、中国は世界に武威を示して支配下に置こうとしているわけだが、前出の外務省関係者は、「習近平国家主席がブチ上げた『一帯一路(いったいいちろ)』構想もその一つ」と話す。
一帯一路とは、中国が主導する二つの現代版シルクロード経済圏の構築を目指したもので、一つは中央アジア経由で欧州へ至る陸上ルート。もう一つは、南シナ海から、インド洋、北アフリカなどを通って欧州に至る海路としている。

「この通商路の構築と同時に、地域周辺の道路や都市建設などインフラ整備を中国主導で行うという壮大な計画です」(同関係者)

この莫大な資金を要する計画を支えるのが、先般、中国の音頭で立ち上がった「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)だ。
一石で四鳥を狙う強欲外交!

「あまりにも遠大な構想過ぎて、当初は欧米諸国は参加せず、絵に描いた餅に終わると見られていました。それが突如、英国が参加を表明。以後、雪崩を打ったようにドイツ、フランス、インド、さらにはロシアまでも加わり、創設メンバーは57カ国にまで膨張しました」(前出の外信部記者)

設立時の資本金は、当初の500億ドル(約6兆円)から1000億ドル(約12兆円)に引き上げられることも決定。年内の運用を目指す段取りという。
「出資比率は、中国を筆頭に、インド、ロシアと続きます。理事会は12人構成で、欧州には3枠が割り振られるようです」(同記者)

前出の小関氏は、このAIIB構想は、IMF(国際通貨基金)やADB(アジア開発銀行)に代表される先進国主導の現在の国際金融市場に「殴り込む意味合いがある」と話す。
「国際金融面で中心的立場を狙うのはもちろん、同時にドルの価値を下げ、人民元を世界的な通貨にしたいとの"通貨戦争"の一面も見え隠れします」

そこで中国は、自国の経済成長をエサに、欧州主要国を引き入れたという。
「ユーロ圏だけでの経済発展には限界が見えていることが背景にあります。G7で真っ先に参加した英国は、アジアのインフラ整備という餌(利権)に節操なく喰らいついたと見るべきでしょう」(小関氏)

一方、ロシアの場合は経済面だけを重視した参加ではないという。
「ウクライナ情勢で非難を浴びているロシアの国際舞台での復活と同時に、中露の"新型大国関係"をアピールする狙いがあるんだろう。もちろん、その先にある米国牽制という意図が見え見え」(自民党中堅議員)

中国が一石で三鳥、四鳥を狙うその裏では、参加各国間での主導権争いも勃発している。
「いくつかの国がAIIB設立準備会早々から"理事は我が国こそ適切"とゴリ押しするなど、一事が万事で、主導権争いが激化しているため、"目標としていた年内の運用開始は難しい"との声が、あちこちから聞こえている」(同議員)

そんな呉越同舟もなんのその、成り金国家・中国の"人民元外交"は、これだけではなかった。
「この5月22日、李克強・中国首相がブラジルとペルーを訪問。現地で、6兆円もの工事費用を中国が拠出しての"南米大陸横断鉄道構想"をブチ上げ、南米各国の歓心を買うことに成功しました」(在北京記者)

同鉄道は、大西洋岸のブラジル・リオデジャネイロから、アンデス山脈を通り抜けて太平洋岸のペルーまで走る総延長約5300キロにも及ぶ壮大な新幹線鉄道網構想だ。
「中国は、これで米国の"裏庭"である中南米に影響力を強めることができるうえ、豊富な天然資源にも手を伸ばすことができます」(軍事ライターの古是三春氏)

当のブラジルは経済低迷下に陥っており、
「中国との経済的つながりを国家再生に利用しようとしており、ペルーも中国経由でのアジア諸国との経済強化を目論んでいるんです」(前出の在北京記者)

"南米制覇"のために習国家主席も今年1月に中南米・カリブ海諸国共同体の閣僚級会議に出席しており、「札束で頬を張るかのごとく"(南米大陸横断鉄道を含め)今後10年間に中南米地域に2500億ドル(30兆円)を投資する"とブチ上げていました」(同記者)

中国事情に詳しい評論家の宮崎正弘氏は、呆れ顔でこう話す。
「中国の誇大妄想ぶりには、もはや付ける薬がありません。堅牢なアンデスの山々に最低でも35ものトンネルを掘って横断鉄道を作るといいますが、もしそうなら、その費用は天文学的な数字。いったい、そんな大金をどこから捻り出そうというのでしょうか? そもそも今の中国に、アンデスの固くて巨大な岩盤をくり抜いてトンネルを掘る技術など、どこをどう探したってありませんよ」
中国は大風呂敷を広げるだけ

過去、中国は似たような鉄道を計画したことがあった。それは、エベレストにトンネルを掘り、チベットからネパールに至る鉄道網を建設するというもの。
「当時の中国指導部はもっともらしい顔で計画を練っていましたが、現在では、その計画は雲散霧消。翻って、南米横断鉄道ですが、これも絵空事に終わったエベレスト鉄道同様、いつの間にか露と消えているでしょう。完全な眉唾物ですよ」(宮崎氏)

とはいえ、そんな拙い弁舌と人民元の下に世界各国の旗をたなびかせんとしているのだから、隣国の日本としては穏やかではない。
「対中外交で対立続きの安倍政権は、AIIB対策にも本格的に乗り出しました。まずは、AIIBの創設資本金1000億ドルを超える1100億ドルを、アジアのインフラ整備に投じると表明。真っ向から対立する姿勢を示したんです」(経済誌デスク)

加えて6月には、ウクライナを訪問し、取り込みを図る中露の間に楔を打ち込むため、巨額の経済支援を表明する段取りという。
「安倍晋三首相は、これまでの2年半でアフリカ支援に3兆円、バングラディシュには6000億円を支援。それらはすべて対中政策の一環であることは言うまでもありません。もちろん、諸外国の評価は口先の中国とは雲泥の差です」(同デスク)

前出の宮崎氏が断じる。
「中国は大風呂敷を広げるのは得意ですが、そのたたみ方を知りません」
着実な技術向上と信頼性を第一に外交する日本と、人民元をぶら下げて世界を見下している中国。

"世界征服"という野望こそ大きいが、すでに、勝負の行方は決している。

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