地球上で最も尊ぶべきものは人民元――歪んだ価値観を持つ隣国は全てのものを手に入れんとして横暴の限りを尽くす!

ゴーマン中国が、その本性を剥き出しにして、世界中に触手を伸ばしている。
なかでも現在、最も非難を浴びているのが、南シナ海での岩礁埋め立てだ。
「中国の領海外にもかかわらず、国際社会に無断で、いくつもの人工島を建設しているんです。そのうち、周辺各国が領有権を主張している南沙(なんさ)諸島のミスチーフ礁は、すでに大量の土砂を搬入して埋め立てが完了。続けて、3000メートル級の滑走路建設まで着工しているんです」(全国紙外信部記者)

さらに中国はこの人工島にミサイルレーダー施設まで建設すると見られており、
「完成すれば中国悲願の"不沈空母"の誕生を意味します。この結果、アジアだけでなく、オセアニアまで睨むことのできる軍事的要衝を中国は手中にすることになるんです」(同記者)

この横暴に対し、いち早く動いたのが米国だった。
5月20日、CNNの取材班を乗せた米軍哨戒機(しょうかいき)が偵察に乗り出したのだが、
「中国軍が"ここは中国だ。出ていけ!"と一方的な警告を出し、米軍側も"ここは公海上空だ!"と応じるなど、一触即発の事態にまで発展したんです」(同)

また、「軍事的な意味合いだけではない」と口角泡を飛ばすのは、日本の外務省関係者。
「同海域からは、埋蔵量200億トンとも言われる大油田とガス田が発見されており、この海域を確保することは同時に、世界有数の地下資源を手にすることをも意味するんです」

さらに、日本経済はおろか、世界経済にも影響を与えかねない事態なのだ。
「南沙諸島一帯は各国の物資が通過する世界有数の重要な海運ルートです。同時に、日本にとっても絶対に確保すべき重要な海上交通路"シーレーン"なんですが、今や封鎖直前という状況です」(同関係者)

領土・領海、地下資源、世界的影響力、そのすべてを強奪せんと、欲望のままに動く中国――。そのために、大量の人民元を投入していると話すのは、国際問題評論家の小関哲哉氏だ。
「埋め立てだけで1.5兆円もの資金がかかると報じられるほど大量の金を使っていると一部で報道されていますが、さらに軍事拠点を建設するとなれば、その10倍の資金は必要。本気で実効支配する腹ですよ」

ここ数年の急激な経済成長とともに、レートがうなぎ登りしている人民元。
その資金力だけを頼りに、中国は世界に武威を示して支配下に置こうとしているわけだが、前出の外務省関係者は、「習近平国家主席がブチ上げた『一帯一路(いったいいちろ)』構想もその一つ」と話す。
一帯一路とは、中国が主導する二つの現代版シルクロード経済圏の構築を目指したもので、一つは中央アジア経由で欧州へ至る陸上ルート。もう一つは、南シナ海から、インド洋、北アフリカなどを通って欧州に至る海路としている。

「この通商路の構築と同時に、地域周辺の道路や都市建設などインフラ整備を中国主導で行うという壮大な計画です」(同関係者)

この莫大な資金を要する計画を支えるのが、先般、中国の音頭で立ち上がった「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)だ。

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