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【武豊】初勝利目指して香港国際競走に参戦します[人生に役立つ勝負師の作法]

[週刊大衆12月21日号]

 東西金杯ではじまった2015年の競馬も、気がつくともう師走。「いいか、ユタカ。今はまだ一年て、なんて長いんだろうと思ってるだろうけど、年をとるに従って一年が早く感じられるようになる。そうなったら、あっという間だぞ」デビューしたての頃、先輩たちに言われた言葉がいまさらながらに思い出されます。

 あのときは、まさか!? と思っていましたが、先輩たちの言葉にはやはり、嘘はありませんでした(笑)。国内のGⅠは、今週末、阪神競馬場で行われる「阪神ジュベナイルF」、20日の「朝日杯FS」、27日の「有馬記念」、29日、大井競馬場で行われる「東京大賞典」の4レース。海外では、2015年の掉尾(ちょうび)を飾るラスト海外in香港……イギリスのロイヤルアスコット、フランスの凱旋門賞、アメリカのブリーダーズカップ、ドバイのドバイワールドカップと並び、世界を代表するレースのひとつに数えられる香港国際競走が行われます。

 1日に、4つのGⅠレース……「香港カップ」(88年スタート芝2000メートル)、「香港ヴァーズ」(94年スタート芝2400メートル)、「香港マイル」(91年スタート芝1600メートル)、「香港スプリント」(芝1200メートル)を行うようになったのは、99年からと、それほど歴史は古くありませんが、今では、世界中に配信され、10億人を超える競馬ファンが楽しみにする一大イベントにまで成長しました。先日も触れましたが、競馬のスペシャルデーと呼ぶにふさわしい華やかなムードや、競馬を心から楽しんでいるファンの顔を見ると、やっぱり、日本にもこういう日があれば……と、つい思ってしまいます。

 その証拠に、ここ数年、レースに挑戦する日本馬も増える一方。今年も、サクラゴスペル、ストレイトガール、ミッキーアイルが、「香港スプリント」に。ダノンプラチナ、フィエロ、モーリスが、「香港マイル」に。サトノアラジン、ステファノス、ヌーヴォレコルト、そして、エイシンヒカリが、「香港カップ」に招待され、全部で10頭の馬が出走することを決めました。

 個人的なことを言うと、01年にステイゴールドで、「香港ヴァーズ」を制覇。一昨年は、トウケイヘイローとともに、「香港カップ」に挑戦。スローペースに持ち込み、残り50メートルまで先頭を走っていましたが、最後の最後に香港ダービー馬、アキードモフィードに捉えられ、2着という結果に終わっています。僕がこの「香港カップ」に参戦するのは5回目。93年ナリタチカラ(7着)。97年サイレンススズカ(5着)。06年アドマイヤムーン(2着)とまだ一度も勝ったことがありません。

 勝ちたい気持ちはどのレースも同じですが、大一番を前にすると、やはり、気持ちも高ぶります。スピリッツは熱く燃やし、でも頭は冷静に――ラグビーの日本代表を見習って、今年最後の海外レースを、最高の形で終えたいと思います。

■武豊 プロフィール
1969年3月15日、京都生まれ。1987年の騎手デビュー以後、通算3500勝、日本人騎手初の海外GI制覇、年間200勝突破など数々の金字塔を打ち立て、現在も活躍中。

【武豊】初勝利目指して香港国際競走に参戦します[人生に役立つ勝負師の作法]

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