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都知事・小池百合子「VS自民党」はこれからが本番!?

[週刊大衆2016年08月15日号]

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都知事・小池百合子「VS自民党」はこれからが本番!?

「都知事選は“小池の乱”の序章に過ぎません……」(自民党関係者) 7月31日に投開票された東京都知事選で、女一人、「安倍自民」 という強敵に戦いを挑み、初の女性都知事となった女傑・小池百合子氏(64)の勝負師ぶりに、政界は揺れている。「彼女が“安倍一強”と呼ばれる永田町に風穴を開けたのは事実」(官邸詰め記者)だという。

 彼女の真の狙いは何なのか。改めて、小池氏の“大バクチ”の一部始終を振り返り、「女の意地と野望」 に迫ってみよう。「そもそも、自民党員である彼女が自党の推薦を受けず、無所属で都知事選に出馬した裏には、したたかな計算がありました。これまで都知事選は、“後出し”が絶対有利とされてきました。しかし、その定説を知ってなお、先制攻撃を仕掛けたのです」(ベテラン政治記者)

 小池氏は、自民・公明両党推薦の増田寛也元総務相、4野党統一候補でジャーナリストの鳥越俊太郎氏ら主な候補の中で、最も早く出馬を表明した。「その際、勝負師として知られる小泉純一郎元首相も彼女の胆力を絶賛したのが印象的でした」(前同)

 そして告示7日前、自民党東京都連への推薦申請を取り下げるや、返す刀で、「“都議会のドン”やひと握りの幹部による都政運営を改め、都民のための“東京大改革”を進めます」 と、バッサリ。都議会のドンとは、内田茂・自民党東京都連幹事長だという。

「“舛添(要一氏、前都知事)降ろし”の際も大きな影響力を示したのが内田氏。彼が知事選の実際の公認権の他、都選出の国会議員の公認権も握っています。また、国会議員も、都議に協力してもらわないと当選できません。その構図の中で内田氏に権力が集まり、都連幹事長のポストに10年以上も居座り続けているのです」(都議会関係者)

 まず小池氏は、その内田氏の牙城を崩しにかかった。「小池氏は、選挙公約(マニフェスト)で、内田氏に真っ向から挑戦状を叩きつけました」(前同)

「都道の無電柱化」 という公約が、その一つ。都が東京電力の大株主になり、景観や防災面から無電柱化を進めるというもの。「電柱の設置にも利権があり、内田氏がそれに絡んでいるという噂があります。電柱がなくなれば、利権もなくなりますからね」(同)

 そして、彼女の刃は党中央にも向かっていく。都連会長・石原伸晃経済再生担当相の地元(JR荻窪駅前)での街頭演説では、都連推薦の都知事(猪瀬直樹・舛添両氏)が相次いで辞職したことを持ち出し、「責任を取った人は誰もいない。誰とは言いませんが……」と、石原氏ら幹部を念頭にチクリとやった。

「その彼女の選挙戦は見事な戦いぶりでした。“たった一人で戦っています。力を貸してください。東京を百合子グリーンに染めましょう”と街頭で有権者に呼びかけるや、東京都の枠を飛び越え、全国から支援者が集まり、“百合子応援隊”が結成されました。当初、銀座4丁目交差点で行った遊説には500人しか集まりませんでしたが、その1週間後、同じ場所での演説には2500人が集まり、歩道を埋め尽くしていました。壮観でしたね」(前同)

 そんな“小池の乱”に苦々しい思いを抱いていたのは、自民党の東京都連だけではなく、官邸もしかり。突然の出馬表明に、寝耳に水だった官邸は大混乱。萩生田光一官房副長官が「これはテロだ」と語気を強め、安倍晋三首相も激怒したという。政治評論家の浅川博忠氏は、こう解説する。「党推薦の増田氏と菅義偉官房長官は親しい関係。官邸サイドが激怒するのも無理はありません」

 小池氏はこれまで、細川護煕元首相の日本新党を皮切りに、(新生党時代の)小沢一郎氏、そして自民党の小泉元首相と、権力の側を渡り歩き、常に脚光を浴びてきた。だが、あるときから風向きが変わる。自民党に入ってからは清和会(入党時は森派)に所属したのだが、ある“ポカ”をやらかした。

「08年の総裁選で清和会は、麻生太郎財務相(当時)を推すことで一致していましたが、小池氏は中川秀直元官房長官にほだされ、自ら出馬しました」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏) それは、同派閥のドンと呼ばれる森喜朗元首相を激怒させるに十分だった。また、12年の総裁選では、森氏も推した安倍氏のライバルとなった石破茂地方創生担当大臣を支援した。

「それ以来、都連や官邸以上に、小池氏を毛嫌いしているのが森さんです。“ガリガリの出世亡者。あんな女、俺が政治生命を断ってやる”などと言っていた話は有名です。ある意味、権力にすり寄る小池氏の政治手法を見抜いていたわけで、森さんは小池氏にとって天敵。相手は首相経験者ですからね。特に12年の総裁選で石破氏を応援してから小池氏は、第二次安倍政権発足後、冷や飯を食わされる立場に追いやられました」(清和会関係者)

 一時は初の女性首相に一番近いといわれた小池氏だが、以降、臥薪嘗胆の日々。そして、反撃の機会を虎視眈々と狙っていた彼女に訪れたチャンスが、今回の都知事選なのだ。

「彼女は6月から出馬する意向を持っていました。都連の推薦があればよし。なくても、かつて小泉元首相が“自民党をぶっ壊す”と言ったように、“都連をぶっ壊す”と言えば、票を稼げると読んでいたんです。ある意味、“師匠”とも言うべき小泉元首相の政治手法をマネているわけです。そして万が一、落選しても、安倍自民に風穴を開け、森元首相や官邸に意趣返しができると考えたのですよ」(前出のベテラン政治記者)

 一方、選挙前から、こんな話もささやかれていた。「実は、事前に小池氏が小泉さんに相談を持ちかけ、小泉さんは“いいんじゃないか”と賛同し、密かに応援を約束したというのです」(永田町事情通)

 選挙期間中、永田町を駆け巡った情報はそれだけではない。石破氏が小泉元首相を小池氏の“裏の応援団長”とするために奔走していたという噂が、それだ。「小池氏が石破氏に出馬する旨を伝えていたのは事実です。むろん、さすがに石破氏も露骨に小池氏を応援することはできませんが、配下の議員が個人的に応援していました。小池氏の応援演説に立った若狭勝衆院議員も石破派。“党を除名されても”という覚悟で応援していたようです」(前出の鈴木氏)

 どうやら、小池氏本人や、彼女を密かに支援する“小泉・石破連合”には、都知事選による分裂選挙が中央政界へ及ぼす影響に期待している節があり、しかも、それは半ば成功、すでに戦果を挙げているという。

 その数ある戦果だが、まずは、党都連が告示前、「親族を含め非推薦の候補を応援した場合は処分する」旨の文書を関係各所に送付したことへの反発だ。「それだけ都連や官邸が、小池氏とそのバックの存在に怯えている証し」(前出の事情通) これが、見事に逆効果になってしまった。

「都連に反発し、公然と区議バッジを胸に着けたまま小池氏をサポートしている自民党の区議もいました。また、池袋駅前の選挙事務所には、ある閣僚経験者の秘書も手伝いに。親族ではない秘書には、都連文書の効力が及ばないという解釈のようでした」(前出のベテラン記者)

 こうして、自民党は選挙を通じて、まさに“分裂”。「自民党執行部は前回の都知事選の際、所属国会議員(都連所属除く)に、都内在住支援者100人の名簿提出を呼びかけるように指令を出しました。ところが、これ以上圧力をかけると、より深刻な分裂を招くと考えた執行部は今回、ノルマを30人に引き下げていたのです」(前出の自民党関係者)

 “百合子の乱”で安倍自民の一部に亀裂が生じた。「来年、都議会選挙が行われます。小池氏は今回自分を応援した議員を糾合し、場合によってはミニ政党を旗揚げする可能性もあります」(鈴木氏)

 実は、これこそが小池氏や“小泉・石破連合”の真の狙いともいわれる。「都知事選では、名古屋市長の河村たかし氏が小池氏の応援演説をしました。小池氏が新党を立ち上げるようなことになれば、河村氏率いる減税日本、あるいは、おおさか維新の会との連携も視野に入ってくるでしょう。地方から中央政界へ影響を及ぼす、一大勢力となっていく可能性があります」(鈴木氏)

 一方、永田町では“大臣適齢期”ながら、あぶれている議員も多数。「“小池新党”が彼らの不満をたきつけ、安倍政権を揺さぶる可能性もありますよ」(ベテラン記者)

「小池の乱」の次章や、いかに。

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