日刊大衆TOP 娯楽

【武豊】親父に怒られないような騎乗をしていきます

[週刊大衆2016年09月12日号]

 9月は全国的に平年より暑く、まだ残暑厳しい日が続きそうですが、中央競馬は今週末で夏競馬が終了。来週から戦いの舞台は、中山、阪神へと移ります。

「待ってました」と手を叩く人。「なんだ、もう、終わりかぁ。ちょっと寂しいなぁ」と肩を落とす人……さまざまだと思いますが、小倉、新潟の8週間開催が身体に染み込んでいる僕としては、どこか中途半端な感じで、物足りなさを感じてしまいます。

 現在、他場を含めてローカルは一律6週間開催です。馬券の売上で成り立っているJRAとしては、やむを得ない決定なのかもしれませんが、来年以降、夏の小倉、新潟は、8週間のロングラン開催に戻してほしいというのが本音です。

 そんな強い願いと、熱い思いを込めて、今週末、最後の夏競馬に挑みます。予定されている重賞レースは、全部で3つ。9月3日、土曜日は、G3「札幌2歳ステークス」(芝1800メートル)。翌4日、日曜日は新潟を舞台に、G3「新潟記念」(芝2000メートル)と、小倉を舞台にした、G3「小倉2歳ステークス」(芝1200メートル)。この中で僕が騎乗するのは「札幌2歳ステークス」で、パートナーは、新馬戦で、みんなの度肝を抜く走りを見せたタガノアシュラです。

 函館芝1800メートルの新馬戦といえば、かつて、メジロブライトやアドマイヤムーン、ゴールドシップなどのG1ホースが勝ち上がってきたレース。この出世舞台で、2着に4馬身差をつけての圧勝。しかも、2歳コースレコードを1秒1も更新するタイムを叩き出したのですから、マスコミ、ファンの注目が集まるのも当然といえば当然です。

「来年のクラシックはこの馬!」という見出しは、さすがに、まだちょっと気が早いと思いますが、「札幌2歳ステークス」の内容次第では、候補の有力な一頭に躍り出ることは間違いありません。

 僕が過去に、このレースを勝たせていただいたのは2度。1度目は、デビュー9年目の95年で、パートナーは牝馬のビワハイジ。そう、後に、スペシャルウィークとの交配で、ブエナビスタを生むことになる女の子でした。そして忘れもしません、2度目の戴冠は、07年9月27日に行われた「札幌2歳ステークス」です。

 なぜ、忘れられないのか!? 実は、あの年はポルトフィーノとのコンビで参戦する予定だったのですが、直前の調教で、右臀部に痛みが出たため回避することになり、急遽、回ってきたのが優勝したオリエンタルロックだったのです。

 しかも運の良いことに、前走までの主戦が、弟・幸四郎。「気難しいところがあるからゴチャつくと良くない」というアドバイスを生かして、後方待機から直線で10頭をゴボウ抜きにしたレースだったのです。

 今年はどんなレースになるのか。結果は神のみぞ知るですが、亡くなった親父に、「お前もまだまだだな」と言われないようなレースをお見せしたいと思います。

■武豊 プロフィール
1969年3月15日、京都生まれ。1987年の騎手デビュー以後、通算3500勝、日本人騎手初の海外GI制覇、年間200勝突破など数々の金字塔を打ち立て、現在も活躍中。

【武豊】親父に怒られないような騎乗をしていきます

この記事が気に入ったら
をしよう

いいね!

@taishujpさんをフォロー

大衆のオススメ


オススメタグ


人気記事ベスト10


日刊大衆公式チャンネル


Copyright(C) 日刊大衆 Futabasha Publishers Ltd. All rights Reserved.