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40代から始めたい! リスクが8割も減る「ガンにならないためにすべき10の処方箋」

[ヴィーナス2016年10月04日号]

40代から始めたい! リスクが8割も減る「ガンにならないためにすべき10の処方箋」

「自分はまだ若いから!」 そう心の中でつぶやいて、がんは自分とは無縁のものと思っている30~40代の人は多いだろう。しかし! その考えは甘いのである。実は、「50歳を境に急激にがん患者が増えるのは、40代前後からの悪習慣の積み重ねが影響しているのは否定できない」(都内の大学病院医師)と言うのだ。

 さらに、がんによっては、40代から早くも患者数が増えるものもあるという。『がんは8割防げる』(祥伝社)などの著書がある、新潟大学名誉教授で、予防医学の権威である岡田正彦氏(医学博士)は、「男性の場合、大腸がん、肺がん、胃がんの患者数が40歳以降、増加しています」と話すのだ。

 だからこそ、まだ若いと自負する年代であっても、油断できないのである。そこで本誌は、40代から始めたい「がん予防」を徹底取材。結果、処方箋とも言うべき“がんにならないためにすべき10のキーワード”を見つけたので、紹介していこう。

 まず、なんといっても真っ先に実行してもらいたいのが禁煙だ。「禁煙=がん対策」とは、子どもでも知っている一般常識。それを今さら言うのは、肺がんの実に80%の原因がタバコとみられるため。がん対策で避けては通れない道なのだ。しかも、「タバコは他にも食道がん、大腸がん、胃がん、白血病などによる死亡率を約2倍に高め、がん全体で見ても、その2割以上の原因がタバコとみられます」(前同)

 本来、遺伝子には細胞分裂があまり活発になりすぎないように調整している部分がある。ところが、何かのはずみでそこが傷つくと、細胞分裂のコントロールが効かなくなり、それが原因で“発がん”する。実はタバコには、この“コントロール破壊物質”が多く含まれているというのだ。ちなみに、タバコの発がんリスクは「量」と「時間」に比例して高まる、つまり、完全に禁煙しなくとも、タバコの本数を減らせば減らすだけ、発がんリスクは確実に減るのだ。

 また、タバコを吸わない人でも、気をつけていただきたいのが副流煙。他人の煙は、自分で喫煙する以上に発がん性が高いからだ。最近では禁煙と決められた場所が爆発的に増加しているが、たとえば、あなたの同居者が家でタバコを吸っているとして、その同居期間が25年であれば、喫煙していないあなたの肺がんリスクが2倍になるとのデータもある(同居者2人が喫煙していれば、肺がんリスクは2倍になる)。

 あまりに恐ろしいタバコの発がんリスクだが、これに肉薄するほど危険なのが、野菜の摂取不足なのだ。「野菜不足が原因で、食道がん、胃がんで発がんリスクが2倍、肺がん、大腸がんでは40%増えるというデータがあります」(同) 野菜不足による危険要因とみられるのが「フリーラジカル」という物質で、その代表が活性酸素。野菜には、この活性酸素を分解するビタミンEやポリフェノールといった抗酸化物質が豊富に含まれている。

「日本人は先進国の中で野菜不足が際立っています。簡単に済ませないといけないとしても、何か野菜の惣菜を1品加えて欲しい。野菜が無理なら、同じく抗酸化物質が豊富な果物でもいいです。特に、リンゴは抗酸化物質が飛び抜けて豊富。この物質は皮に豊富に含まれているので、剥かないで食べていただきたい」(医療ジャーナリスト)

 また、発がん対策という点から言えば、野菜は煮たり炒めるなど高熱を与えても抗酸化成分は分解されないという。山盛りのサラダである必要はないわけだ。もっとも、こうした指摘をすると、自分はサプリメント(健康食品)でビタミン類を摂っているから大丈夫という読者もいるかもしれないが、「大規模臨床試験で、サプリを用いることで発がん率が下がったというデータはありません」(前同)

 さらに意外とも思われるのが、外食をできるだけ減らすこと。手作り料理とは違って、過剰な塩分が使用されていることが原因だ。「塩は胃の粘膜にダメージを与え、がん細胞ができやすい環境を作りだします。世界的に、日本だけ胃がん患者が飛び抜けて多いのは、塩分の摂り過ぎという要因が大きい。米国の胃がん患者は、日本の4分の1に過ぎませんからね」(同)

 現在、日本人の1日当たりの塩分摂取量は約11グラムといわれる。これは、理想とされる8グラムよりもかなり多い。1杯に約6グラムの塩が入っているラーメンはおろか、醤油に味噌にソース、マヨネーズなど、身の回りは食塩だらけ。常日頃から、食塩への意識を持って生活していただきたい。

 仕事に追われ、運動習慣がない方も多いと思うが、これも改めてほしい。「運動不足は大腸がんのリスクを45%、肺がんを25%高めているというデータがあります」(前出の岡田氏) では、なんでも運動すればいいかと言えば、そういうものでもない。

「運動には、フリーラジカルの発生を押さえる効果があり、当然、それががん予防になります。しかも、それを最大限に生かすには、心拍数が少し上がるくらいの運動がベストでしょう」(都内の大学病院医師) ゆっくりジョギングしても効果はない。小走り気味に歩かないといけない、ということなのだ。理想は、小走り歩きを毎日45~60分すること。これを実際に実行するには、かなりハードルが高いが、少しでも心がけて生活してほしい。

 また、肥満も発ガンリスクを高める要因である。とはいえ、糖尿病や高血圧、高脂血症が原因ではない。実は、そうした具体的なデータはまだ出てきておらず、ともかく肥満であること自体が重大な発がん要因なのだという。

「男性の場合、BMIの数値が25~30であれば大腸がんリスクが34%、超肥満(同30以上)だと75%増えるとのデータが出ています」(岡田氏) 一刻も早く、その要因が見つかることを願いたい!

 さらに、意外と思われるのが、がん検診をはじめとするレントゲン検査を、できるだけ避けることだ。「レントゲンに使う放射線は、重大な発がん要因。もちろん、普通に生活していても我々は太陽からの放射線を浴びていますが、特に胃のレントゲン検査、CTスキャンは1回受けるだけで、年間自然被曝量の100倍にもなります」(前同)

 我が国のCTスキャンの設置台数は世界一。また、日本人は検査好きで、なんと、がん患者の約3%は過剰なレントゲン検査が原因との説もある。「特に自覚症状がない以上、一般集団検診、まして、がん検診でレントゲンを撮る必要はありません」(同)

 さらには、あなたの住まいが幹線道路や工場の近くなら、引っ越しを検討するのも手かもしれない。車や工場が出す排ガスに含まれた発がん物質が、実は相当な危険性を含蓄しているとの見方が根強いのだ。「オランダで行われた調査では、幹線道路から半径50メートル以内に住む人の肺がんリスクが、明らかに高かったそうです」(同)

 ここで注目すべきは、排気ガスに含まれ、何かにつけて標的にされる二酸化チッソの中の有毒物質が問題なのではなく(そもそも発がん性がないとされる)、直径10μ以下の「PM100」という超微粒子の化学物質、微量金属が車の排気ガスに含まれている事実だ。PM10や、これよりさらに小さい「PM2・5」は肺の奥まで入り込み、発がん率を高めるとされる。「全国で車の排ガス規制が厳しくなってますが、車の台数を減らさない限り、発がんリスクの低下には結びつきません」(同)

 今までのキーワード以上に、ショッキングな情報もある。実は、アルコールも発がんリスクの上昇に直結しているのだ。「常習的に大量飲酒している方は、食道がん、口腔がん、咽頭がん、喉頭がんの発がんリスクが1.7倍ほど高いんです。また、肝臓がんの患者の実に17%は、酒の飲み過ぎが原因とのデータもあります」(同) 飲酒とがんの危険な関係は、前出の肥満と同様に、実は具体的な結びつきが分かっていないのだ。

 酒は基本的に、エタノールと水からできていて、他に含まれている若干の添加物の中に、アフラトキシンやアスベストなどの発がん物質が含まれていることは間違いない。ところが、こうした物質だけで、がんを発症しているとのデータはなく、ともかく飲酒自体が発がん要因になっているというのだ。もっとも、適度な量の飲酒は寿命を延ばすとのデータもある。それは、酒を飲みながらリラックスした時間を持つことがストレスを解消し、がんに限らず、いろんな病気の予防につながっているからだと思われる。

「40代は、仕事でも家庭でもストレスの多い世代です。したがって、上手にストレスを解消する方法を見つけることも大切です」(同) 趣味や休暇はもちろん、あまり生真面目になりすぎないことも大事なのだ。

 最後に紹介するキーワードは、値段が仮に高くても、魚はできるだけ天然物を食べるということだ。これまた意外なキーワードと思われるだろうが、発がん性のあるダイオキシンの我が国の食品汚染状況を調べると、圧倒的に汚染されているのが魚介類なのだ。

「日本人の体内に取り込まれるダイオキシンの約80%が、実は魚介類の摂取によるものなんです。しかも、魚にはPCB、DDTなどの発がん物質も含まれているという事実もある。その濃度は、天然と養殖の鮭をそれぞれ比べると、天然は養殖の10分の1以下との調査結果も出ています」(同)

 天然物は美味しいだけでなく、がん対策にもなるということなのである。また、魚の中でも特に、その皮の部分に有害物質が溜まりやすいというデータがあることからいえば、魚を食べる際には、皮は残したほうが賢明なのかもしれない。

 生活から食事、住環境まで、10にわたる“処方箋”を得ることができた、今回のがん対策。岡田氏によれば、これらの処方箋をすべて実践すれば、実に、がんになるリスクを8割も減らせるというのである。日本人の2人に1人が、がんに罹り、3人に1人ががんで死ぬといわれる昨今。命がかかっているとなれば、こんな簡単な生活習慣の改善だけで、がんのリスクを避けられるのは、間違いなく朗報だろう。ぜひ、今日から、がん予防生活を試していただきたい!

40代から始めたい! リスクが8割も減る「ガンにならないためにすべき10の処方箋」

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