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小池百合子か、それとも?「総理大臣に一番近い」女性政治家ランキング

[週刊大衆2016年11月14日号]

小池百合子か、それとも?「総理大臣に一番近い」女性政治家ランキング

 イギリスのメイ首相にドイツのメルケル首相、そしてお隣韓国は朴槿恵大統領……海外では一国の首長が男性でないことは珍しくない。さて我が国では、いつ誰が初戴冠するのか?

 “安倍一強”と評される今の政界で「女性首相」を想像するのは至難の業だろう。だが、世界に目を転じれば、女性が一国の長を務めることは決して珍しくない。

 国際政治ジャーナリストの山村明義氏が言う。「首相では05年にドイツのメルケル首相、10年にオーストラリアのギラード首相、今年はイギリスでメイ首相が誕生しました。また大統領でも、07年にインドでプラティバ・パシル大統領、14年に韓国で朴槿恵大統領が選出されています。今や女性首相、女性大統領が誕生することが国際政治のトレンドと言っても過言ではありません」

 そして、今年11月にはヒラリー・クリントン氏が米国初の女性大統領に選ばれる可能性も高い。だが日本では、自民党総裁の任期を、連続2期6年から3期9年に延長することを党・政治制度改革実行本部が了承。これで安倍首相は、最長で2021年まで政権を維持することが可能になった。

 しかし、政治の世界は「一寸先は闇」。盤石に見える安倍政権ではあるが、「これ以上、アベノミクスの行き詰まりが明確になれば、民心も離れるでしょう。12月の日ロ首脳会談で話し合う予定の北方領土返還交渉も、成り行き次第では大きな火種になる。閣僚の不祥事や失言で支持率が急落することだってありえます」(全国紙政治部記者)

 そうした状況を鑑みると、その閉塞感を一掃するために、世界情勢に倣って日本初の女性総理を担ぐ動きが出る可能性も決して低くはないと言えるだろう。そうなった場合、その総理の椅子に最も近い女性政治家は誰なのか?

「やはり、小池百合子東京都知事(64)でしょう。男性社会特有の根回し、談合といった部分に真っ向から斬り込む実行力が小池旋風といわれる大きなうねり、支持率の高さを生み出した。彼女は国政の経験も豊富ですし、今の勢いを維持拡大していけば、東京五輪が終わる頃に国政に復帰して総理を目指すという展開も十分に考えられます」(前出の山村氏)

 確かに、現在の豊洲市場問題や五輪施設問題における小池氏の立ち居振る舞いを見れば、“新しい政治を切り拓いてくれる”という期待値も高いだろう。ただ、このまま安倍内閣が長期政権化した場合は、いわゆる“安倍チルドレン”への禅譲による首相交代というのが現実的と言えるかもしれない。

 そうなったとき、日本初の女性総理に最も近いのが稲田朋美防衛相(57)だろう。「稲田氏は05年9月の衆院選、いわゆる郵政選挙で初当選しましたが、弁護士だった稲田氏を政界にスカウトしたのは他ならぬ安倍さん。当時、自民党幹事長代理だった安倍さんの推薦を受けて、小泉純一郎首相は彼女を郵政造反組への刺客として福井1区に送り込んだのです」(前出の記者)

 安倍氏は、弁護士時代の稲田氏が、いわゆる“南京大虐殺”の日本兵による“百人斬り競争”を否定する論陣を張っていたことに感銘を受けて、彼女を推薦したといわれる。以来、安倍首相の“秘蔵っ子”として、稲田氏はトントン拍子に出世してきた。「12年、第2次安倍内閣で初入閣すると、14年には自民党政調会長、今年8月の内閣改造では防衛大臣に就任。当選4回の議員としては異例の出世と言えますね」(民放ディレクター)

 だが、防衛相になってからの稲田氏は、毎年欠かさず行ってきた終戦記念日の靖国神社参拝を今年は見送っただけでなく、同じ8月15日に行われた全国戦没者追悼式も欠席した。歴代の防衛相、防衛庁長官が戦没者追悼式を欠席するのは史上初。しかも、「その点を国会で民進党の辻元清美衆院議員に突っ込まれ、思わず涙ぐむ場面もありました」(前同)

 国会の論戦で涙を見せるという大失態によって、稲田氏に対する評価は急落。さらに、弁護士である稲田氏の夫が防衛関連企業の株を大量に取得していることも問題視されている。

 政治評論家の浅川博忠氏は言う。「党政調会長を経て防衛大臣に就任とキャリアも申し分ないし、安倍首相の信頼も厚い。ただ大臣としては国会答弁などで脇の甘さが目立つので、今後、外交や経済など重要閣僚を経験して、大臣としての素養を広げる必要がありそうです」

 メガネとタイツがトレードマーク。国会の“おしゃれ番長”といわれる稲田氏だが、政治家としては、まだまだ研鑽が必要なようだ。安倍首相に重用されているという意味では、高市早苗総務相(55)も女性総理レースへの出走資格は十分。この辺が2番手争いだろう。93年に衆院選で初当選したときは無所属だったが、その後、新進党などを経て96年に自民党に入党。安倍首相の出身派閥である清和政策研究会に所属した。

「06年の第1次安倍政権で初入閣し、12年に自民党政調会長、第2次安倍政権下の14年には総務相を務めるなど、安倍政権における女性閣僚の代表的存在であり続けています。出世の要諦は“安倍総理のイエスマン”に徹したことでしょうね」(全国紙政治部デスク)

 前出の浅川氏は高市氏について、こう話す。「当選7回の高市氏は、稲田氏よりも大臣の経験値が高く、国会答弁も如才ない。その点では稲田氏をリードしているとも言えますが、彼女は安倍首相のお友達ではあっても、秘蔵っ子や盟友という関係ではない。そのへんが首相候補として物足りない部分と言えるでしょうね」 やはり、“禅譲”ということなら、現実問題、才覚よりも縁故なのだろうか。

 それなら、安倍首相の秘蔵っ子という意味では、丸川珠代五輪担当相(45)も首相争いに食い込んでくるはず。07年と13年の参院選で当選。政治家としてのキャリアは浅いが、彼女も安倍首相がスカウトした女性議員の一人だ。丸川氏がテレビ朝日のアナウンサーだったことはよく知られているが、「彼女は『朝まで生テレビ』の司会を担当していた縁で当時、官房副長官だった安倍さんの勉強会に参加するようになったんです。安倍さんの政治哲学、政策に共鳴するようになった丸川氏は、背中を押されるようにして参院選に出馬したそうです」(前出の民放ディレクター)

 女子アナ時代、テレ朝幹部とのゴルフコンペの常連だった彼女にとって、オヤジ転がしはお手のものだろう。しかし、「男女を問わず、自民党議員が首相を目指すためには2つの条件があります。一つは衆議院議員であること。もう一つは大派閥に所属していることです」(同)

 まずは衆議院に鞍替え当選を果たして、安倍首相の下でさらなる経験を積む必要がありそうだ。まだ先は長いが、ひょっとすると“次の次”ぐらいなら……!?

 ここまでの稲田、高市、丸川の3氏は、あくまでも安倍政権が長期化した前提での規定路線の話だ。安倍政権に逆風が吹き荒れ、支持率が急落するようなことがあれば“アンチ安倍”および“反主流派”にもチャンスが生まれる。

 その筆頭と言えるのが、野田聖子元郵政相(56)。93年の衆院選で初当選し、その後、当選8回というのは、安倍首相とまったく同じ。「98年、小渕恵三内閣時に37歳7か月の若さで郵政相に抜擢されたのを皮切りに、福田康夫内閣、麻生太郎内閣でも閣僚入りしました。また12年には、第2次安倍政権で自民党総務会長を務めるなど、政治家としての実績も十分です」(前出の政治部記者)

 05年の衆院選では郵政民営化に反対したため、選挙区に刺客を送られ、当選後も自民党離党を余儀なくされるなど、冷や飯を食わされた経験も。“自民党のマドンナ”“聖子ちゃん”ともてはやされた若い頃に比べると、酸いも甘いもかみ分けてきている。

「彼女の強みは敵が少ないこと。永田町は男の嫉妬が渦巻く世界で、陽の当たる場所ばかり歩いてきたような女性議員を支持する殊勝な男性議員などいるわけがない。その点、彼女はサバサバした男勝りの性格もあって、中堅・若手の男性議員からも慕われています」と言うのは政治評論家の小林吉弥氏。

「彼女は現在無派閥ですが、政治的にはリベラルに近い宏池会出身で、右派とも左派とも忌憚なく話ができる。また、酒豪の野田氏は居酒屋で若手議員たちと談論風発することも珍しくない。仮に自民がにっちもさっちも行かなくなり、女性総裁でも担ごうかとなった際、彼女ならと考える人間は少なくないと思いますよ」

 ちなみに野田氏は「日本酒を愛する女性議員の会」の会長に就いているが、同会幹事長を務めるのが小渕優子元経産相(42)。彼女もまた、“アンチ安倍勢力”では女性総理の有力候補だ。衆院当選6回の実績を持つ彼女だが、有権者にワインを贈った問題で経産相を辞任。また、元秘書が“政治とカネ”問題で有罪判決を受けたことで、政治の最前線からは遠ざかっている。

 しかし、浅川氏いわく、「父である故・小渕恵三元首相を通しての支持やバックアップ、全国区の知名度などの面からは、女性議員の中で最も首相に近い存在と言える」 また、前出の小林氏も、「野田氏と小渕氏は兄弟盃ならぬ姉妹盃を交わした間柄で、盟友関係にありますからね。どちらが総裁選に出馬しても、相手を支援することは間違いない」 次の選挙で当選し、完全に禊を済ませれば、いよいよ出番といったところか。

 安倍政権の行く末によっては、もちろん自民党以外でも女性首相誕生の可能性はある。政権交代が実現すれば、民進党代表の蓮舫氏(48)が首相に指名されることは、ほぼ確実だからだ。自身の二重国籍問題では説明が二転三転。攻めには強いが、守りには弱い一面を露呈した彼女だが、「まずは衆院への鞍替えが急務。そのうえで安倍政権への不満の受け皿になる政策を打ち出せるかどうか。何よりも選挙に勝つことで、実績を積み重ねていくことが大事です」(浅川氏)

 一方、民進党最大の“隠し球”と言えるのが辻元清美氏(56)。今では当選6回を数えるベテランだが、「舌鋒鋭く相手を追及する姿は小気味いいですが、首相として答弁する姿はまったく想像できません」(全国紙政治部記者)

 それなら民進党の山尾志桜里前政調会長(42)はどうか。検察官出身の彼女は、今年2月に国会で「保育園落ちた日本死ね!」の匿名ブログを紹介し、待機児童問題を安倍首相にアピールしたのは記憶に新しい。「衆院当選2回は物足りませんが、民進党には珍しい華のあるタイプ。弁舌も爽やかなので10年後が楽しみ」(民放ディレクター)

 しかし彼女も、名を上げた直後に「地球5周分のガソリン代」を政治資金収支報告書に記載した問題が発覚して、大ブーイング。

 こうして見てくると、どの女性国会議員も“帯に短し、たすきに長し”という感じ。そうなると、やはり小池氏が最有力かという感じがしないでもないが、それもまた、この人気が続けばの話だろう。日本に女性首相が誕生する日は、はたして――!?

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