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大谷翔平VSイチローが“夢の対決”!? 日本プロ野球「メジャーで戦わば」徹底シミュレーション

[ヴィーナス2016年11月04日号]

大谷翔平VSイチローが“夢の対決”!? 日本プロ野球「メジャーで戦わば」徹底シミュレーション

 古くから日本のプロ野球と大リーグのベースボールは似て非なるものといわれる。実際、勝負するといかに!?

 2016年のプロ野球は、セ・リーグでは広島カープが圧倒的な強さで25年ぶりの優勝を果たし、パ・リーグは日本ハムファイターズとソフトバンクホークスの2強がペナントレースを席巻した。セ・リーグで無類の強さを示した広島と、最後の最後まで、ライバルチームとのデッドヒートで沸かせた次代のスーパーヒーロー・大谷翔平を擁する日本ハムは、確かに強い。しかしながら、それは日本プロ野球という狭い世界の話。海の向こうのアメリカには、メジャーリーグという別の「世界」がある。

 日米の差は縮まっているともいわれる昨今だが、日本のチャンピオンチームがメジャーで戦ったとしたら、いったい、どの程度戦えるものなのか。ちょっとした思考実験を行ってみたい。メジャーリーグに詳しいスポーツジャーナリストの福島良一氏が言う。

「日本プロ野球のレベルの高さは、すでにWBCなどの国際大会で証明されています。また、日本のトップクラスの選手であれば、メジャーで通用することは、すでに周知の事実です。日本のペナントを制したチームが、メジャーのチャンピオンチームと“短期決戦”で雌雄を決するという条件ならば、十二分に勝機はあると思います」

 と、日本プロ野球の実力を評価する一方、メジャー固有の事情で戦い抜くことは困難だと指摘する。「メジャーは、日本よりも短い期間に160試合という超過密日程が組まれています。だから先発投手も日本のように、中5~6日という余裕を持ったローテーションで投げることはできません」(前同)

 ダルビッシュや田中将大のような一流投手でさえ、皆、この過密日程に苦しみ、怪我に見舞われ、シーズンを乗り切れなかった経験をしている。広島や日ハムの投手たちが無傷で、この過酷な日程をこなすのは困難だという。

「また、選手層の問題があります。メジャーは選手層が厚いので、たとえ誰かが故障で離脱しても、ほぼ同等の能力を持った別の選手で、すぐに穴埋めすることができます。しかし、日本のチームは選手層が薄く、レギュラー陣が離脱すれば、すぐに戦力ダウンしてしまいます」(同)

 他にも、マウンドの硬さや、長距離移動の問題、慣れないボールで戦うハンディキャップなど、さまざまな問題があり、日本のチームが年間を通して、メジャーで戦うのは極めて不利と言わざるをえない。だが、そこは“日本チームのレギュラー陣が万全の状態でシーズンを乗り切った場合”という条件でシミュレーションしてみたい。

 さて、日本にセントラル・リーグ(セ・リーグ)とパシフィック・リーグ(パ・リーグ)があるように、アメリカにもアメリカン・リーグ(ア・リーグ)とナショナル・リーグ(ナ・リーグ)がある。ア・リーグはDH制を採用しており、ナ・リーグは投手も打席に立つ。できるだけ普段の野球でチャレンジするため、広島はナ・リーグ、日ハムはア・リーグで、ペナントを戦うことにする。前出の福島氏が解説する。

「伝統的にナ・リーグのほうが日本式の“細かい野球”が得意なのに対し、ア・リーグはパワーを前面に押し出した野球という特徴があります。どちらかといえば、日本チームは、ナ・リーグのほうがやりやすいかもしれません」

 広島の得意とする機動力野球は、ナ・リーグでこそ生きる、というわけだ。ここで、今季のペナントレースにおける広島の戦い方を振り返ってみると、まず、先発はベテランの黒田博樹を中心にジョンソン、野村祐輔、岡田明丈、久里亜蓮などの先発陣が試合を作る。その間、先制されたとしても、ジャクソンを中心とした中継ぎがしっかりと抑える。

 そして、守護神・中崎翔太がピシャリと後続を断つ。その間に、打撃陣が奮起して“逆転勝ち”というのが、今年の勝ちパターンだった。「なんといっても、黒田の存在が大きい。彼の加入によって、広島の投手陣は変わりました。メジャーと戦うことになれば、彼の経験と助言が、その投手陣を活性化させるに違いありません」(スポーツ紙デスク)

 打撃では、安定したリードオフマンとなった田中広輔がまず出塁、そして、菊池涼介、丸佳浩の「キクマルコンビ」が巧くつないで、4番の新井貴浩が確実にランナーを返す。逆転劇の仕上げは“神ってる男”鈴木誠也。彼が、劇的なサヨナラ弾をスタンドにぶち込んで試合を決める。

 6月下旬から9月頃まで広島が体現してきた、こうした戦いをメジャーでも繰り返すことができれば、自ずと結果を出せるハズ。「広島の強みは、なんといっても“足を使った機動力野球”です。盗塁の数を見れば、セ・リーグでは断トツの118盗塁。2位のヤクルトが76盗塁であることを考えると、この数字は驚異的です。チーム出塁率.344に、この“足”が加われば、いかなメジャーの強豪チームでも、苦戦するでしょう」(前同)

 ここで注目してほしいのは、ナ・リーグには、昨年まで広島でエースとして投げていた前田健太の所属するドジャースがあること。マエケンと広島打線のぶつかり合いは、大きな見どころとなるだろう。何しろ、今年のマエケンは32試合164イニングを投げて、15勝9敗、防御率3.24という堂々たる成績で、ナ・リーグ新人王の有力候補となっている。

 野球評論家の橋本清氏は、広島対マエケンの戦いを次のように予測する。「今年の広島は、確かに好調ですが、この対決に限ってはマエケンに分があるでしょうね。メジャーのマウンドで、経験を積んだマエケンの前に、広島打線は沈黙してしまうんじゃないかと思います」

 さて、パ・リーグの強者・日本ハムはどうか。一般的には大谷翔平、有原航平の先発ツートップを中心として“投”のチームというイメージがあるが、実はチーム打率がリーグトップの.267。序盤で独走したソフトバンクに追いつくことができたのは、多分に“打撃”の力だった。そして、その原動力が打者・大谷の活躍だったことは、今さら言うまでもないだろう。

 前出の橋本氏は、広島と日本ハムがメジャーで戦うとしたら、より期待できるのは日本ハムではないかと分析する。「どちらかといえば、常識的な采配をする緒方監督よりも、思いがけない手を打ってくる栗山監督のほうが、メジャーで力を発揮するような気がします」

 もちろん、日本ハムが厳しいリーグを勝ち抜くためには、大谷が投打の両方でフル回転することが必要条件となる。9月14日のオリックス戦で、大谷のストレートが日本最速の164キロを記録したことは、アメリカの野球ファンの間でも大きな話題になっている。

 時速100マイル(約163キロ)以上の速球を連発するカブスのチャップマンに匹敵する投手が日本にも登場したのかと、驚きを持って迎えられているのだ。「大谷は現時点でメジャートップクラスの投手と比較しても、遜色のない実力を持っています。ダルビッシュや田中将大以上の活躍が期待できます」(福島氏)

 そんな大谷が、日本ハムの一員として、アストロズのアルデューベ、レッドソックスのペドロイア、オルティス、エンゼルスのトラウト、オリオールズのマチャド、タイガースのM・カブレラ、マリナーズのカノなどの並み居る強打者たちをキリキリ舞いさせるシーンを、何度も目にすることができるはずだ。

 そして、忘れてはならないのが、今季メジャー3000本安打を達成したイチローとの対戦だ。「16年間、イチローはメジャーの並み居る100マイルの投手を打ち崩してきました。加えてセーフティバンドに好走塁と、攻撃における技術も豊富。いかな日本最速投手の大谷でも、百戦錬磨のイチローには苦戦するでしょう」(専門誌記者)

 いずれにせよ、MLBのレジェンドとなったベテランと日本プロ野球の革命児とも言うべき若武者の対決はメジャーでも屈指の好勝負となることは間違いない。

 そして、もう一つ忘れてはならないのが“打者・大谷”の存在である。大谷がメジャーに移籍した場合は、投手に専念させられるのはほぼ確実だが、日本ハムの一員として戦う場合は、栗山監督が大谷を「二刀流選手」として、投打の戦力としてフル回転させることは必至だ。

 16年シーズン、打撃に開眼した大谷は、101試合で377回打席に立ち、打率.321、22本塁打、66打点を記録している。「これは打者に専念していれば三冠王も可能という数字。左右に打ち分けるパワーと技術は、メジャーでも十分に通用します。大谷がガンガン打てば、負けず嫌いの中田翔も触発されて、実力以上の打棒を爆発させる可能性は大いにありますね」(スポーツ紙記者)

 もちろん、広島も日本ハムも、メジャーリーグの中で、ダントツで優勝するまでの力はないだろうが、なんとか、年間を通して頑張れば、ワイルドカードあたりに引っかかって、なんとかポストシーズンの戦いに潜り込むことは可能だろう。こうなると短期決戦の勝負。勝負がどう転ぶかは、まったく分からなくなってくる。「短期決戦の場合、選手層の厚さとか、過密日程はまったく問題にならなくなります。波に乗ったチームが、そのままリーグを制したり、ワールドチャンピオンになる可能性は少なくありません」(福島氏)

 黒田が投げ、新井、鈴木が打って、持ち前の機動力でかき回す広島か、それともメジャー初の二刀流選手・大谷が投打に活躍する日本ハムか。いずれかのチームがワールドシリーズを制して真の世界一チームになるのは決して夢物語ではないのだ。

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