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アラフォー転職成功者に学ぶ「40代で収入アップの秘訣」伝授

[ヴィーナス2017年04月04日号]

アラフォー転職成功者に学ぶ「40代で収入アップの秘訣」伝授

 現在の勤め先で、安月給で一生働いていくか、それとも転職をするか――アラフォーサラリーマンなら誰しも一度は考えたことがあるだろう。だが、どうすれば40代でも“収入アップ転職”が可能なのか? 転職のプロや成功者に秘訣を聞いた。

●リクルートキャリア広報担当「アラフォー転職をこう分析!」

 株式会社リクルートキャリアの調べによると、2016年12月の求人倍率は1.87倍。単純に計算すると、一人につき1.8社が求人を募集しているという、転職者には有利な状態だ。同社の広報担当者は次のように話す。「アラフォー世代の転職は厳しいといわれがちですが、企業側が逼迫した状態であれば、年齢も関係なく雇用します。要は、需要と供給のバランスの問題です」

 売り手市場といえ、誰でも雇用されるわけではない。「企業が転職者に求めるのは経験と実績。特に、マネジメント能力と即戦力に着目しますね。現在、飲食業や小売業ではさまざまな雇用形態で、あらゆる国の人たちが雇用されるダイバーシティー化が進んでいます。そのような環境で、いかにマネジメント能力を発揮できるかが、転職希望者の重要なポイントになってくるのではないでしょうか」

 なぜ中途採用をしているのか、その意味を汲み取って面接に臨み、自分の強みをアピールしたい。経験や実績をアピールする際の具体的な例も挙げてくれた。「たとえば、前職がゲーム会社だったとすると、そこでどんなゲームを作ったか、それを作った際に何人で、どのような形でプロジェクトを回したかなどを、具体的に語ることですね」

 面接では話が上手、下手は特別、気にする必要はないという。「自分の経験を棚卸しして言語化して伝えること、深く考えて整理することができれば、コミュニケーション能力に自信がない方でも大丈夫です。また、自分の失敗を素直に認めて反省したうえで、分析するのも必要です。アラフォーで転職に成功された方の共通点として、きちんと反省ができる謙虚さも挙げられますね」 年齢とともにプライドも高くなりがち。そこは初心に戻ったほうがいいようだ。

 読者の中には高卒の方もいるかもしれない。大卒でなくても、高収入を狙える業界はあるのだろうか。「業界と言い切るのは難しいんですが、スキルや技術を磨けば、ステップアップすることは可能だと思いますよ。また、チャレンジ精神を持って未経験の業界に飛び込むという方はかまいませんが、突然、未経験の業界へ転職すると、いったん年収が下がってしまう場合があります。自分の経験を生かせる業界に転職をするのをオススメします」

 続いて、実際に転職に成功した人たちの声を聞いてみよう。

●41歳 年収1000万超えの男「高卒だった私が成功した理由」

 高校卒業後、車のディーラーとして働き始めた吉野英俊さん(41・仮名)は、3度の転職を経験し、現在の年収はなんと1100万円。その躍進劇をうかがった。「今思うと、ディーラーは思うように休みが取れず、ブラックでしたね。でも、営業の仕事自体はとても楽しくて成績も常に2番。外車を売っていたので、できるだけ敷居を低くし、お客様に親しみを持っていただけるよう接することを心がけ、9年間勤務しました」

 このときの年収は400万円。結婚して子どもが生まれたことで、吉野さんは転職を意識するようになる。「休みが取れず、幼稚園の行事に行けないことが苦痛で。そこで、調剤薬局の仕事をしていた父親に教えてもらったのが、製薬会社のMRでした。でも、MRの資格が必要で、大卒を条件に挙げている会社も多かったんです。そんな中、運よく高卒でもOKで、資格も在職中に取れるところを見つけて採用試験を受けました」

 ディーラー時代の営業の実績を認められ、無事内定。年収は一気に倍の800万円まで跳ね上がった。休日も取れるため、家族との時間も確保でき、精神面でも余裕のある生活を送れるようになった。仕事はディーラーと同じ営業だが、最初は戸惑うことも多かったという。

「それまでは一般の人に向けて車を売っていました。車に関しては人より詳しいので、お客さんに車の魅力を説明すればよかったんですが、MRとして薬を売る相手は自分よりも薬に詳しい医者。しかも、クセのある方ばかりで参りました」

 ここで吉野さんは、ちょっとしたテクニックで、この壁を乗り越える。「薬について詳しい医者に、研修を受けただけの自分が説明をしても、医者の機嫌を損ねてしまうだけです。だから“薬のことをよく知らないので教えてください”と、医者に下手に出ましたね。他の人が会いに行くのを嫌がるほど厄介な性格の医者のところにも、あえて営業に行くと、意外と面白い人だったりして、ゴルフに誘われたこともありますね。人がやらないことをやるのが、強みに繫がると思います」

医者との距離をうまくつかんだ吉野さんは、メキメキと成績を上げると同時に、MRの資格も取得。その2年後、もっと上を目指したいと、別の製薬会社の転職に成功する。

「実は、前の会社は周りに何もないような地方だったんです。僕としては東京に住みたくて、東京にある製薬会社に転職を決めました。おそらく、前の会社での実績を認められたんでしょうね。仕事内容は変わらないのに、年収は1000万円まで上がりました」

 順風満帆にいっているかのように思えた矢先、とんでもない事態が会社を襲う。「土曜日、のんびりと携帯でネットを見ていたら、なんと、うちの会社が買収されたというニュースが報じられていたんです」

 買収された会社に残るか、早期退職をするかを迫られた吉野さん。そして、さらに驚く事態が発生した。「携帯にヘッドハンティングの電話がかかってきて、びっくり。身近にヘッドハンティングされた人なんていないから、相談する人もいないし……。なぜ、僕にヘッドハンティングが来たのか疑問だったんですが、薬は直接MRが医者に売るのではなく、間に卸業者を挟んでいて、卸業者はMRの仕事ぶりを知っています。おそらく、ヘッドハンティングの会社は卸業者から僕の情報を得たのではないかとにらんでいます」

 優秀な人しか選ばれないヘッドハンティング。ふたつ返事で引き受けたのかと思いきや、3~4か月も悩んだという。「薬は特許があるので、それが切れると次はどんな薬が出るのか、常に調べておかねばなりません。タイミングによっては、薬の知識が少ないまま転職してしまう恐れがあるので、次も製薬業界に転職するかは悩みました。そして、悩みに悩んだ末、ヘッドハンティングを受けることにしました」

 このとき、吉野さんは36歳。現在はヘッドハンティングされた会社で勤務を続けている。なぜ、ここまで年収を上げることができたのか、吉野さんは自身を、こう分析する。

「僕のモットーは“楽しく仕事をすること”。でも、そのためには義務を果たすこと、営業ならば数字にこだわることが必須です。プレッシャーだけど、そこが楽しいんですよね。また、一癖も二癖もある医者に積極的に近づいていったように、人を毛嫌いせずに話してみることも大事。プライベートでも、息子の野球クラブの父兄の皆さんと会うと、自分の知らないことを知れて楽しいんですよ。建設現場で働いているお父サンなんか、重機を操作して、グラウンドをキレイにならしてくれて、すごいって思いますもん」

●大学中退、38歳で転職4回の男「転職先を選ぶときはこうしろ」

 次に紹介するのは、ITテクニカルサポートエンジニアとして働く堤下洋介さん(38・仮名)。堤下さん「勉強をする意味がない」と感じて大学を中退し、3年ほど派遣で働いた。その後、「そろそろ就職をしなければ」と、24歳の頃にTVショッピングの会社に就職。4度にもわたる転職の結果、じわじわと年収を上げていったタイプだ。

「もともとパソコンが好きでした。当時としては珍しく、小学生の頃から家にパソコンがあって触っていたので、知識はあったんです。派遣で働いていた頃は、ルーターの専門教育を企業に行う会社でした。そこで専門知識を身につけていたため、外資系のTVショッピングのIT部門に、正社員として内定が出たのだと思います。当時はちょうどネットショッピングが出始めた頃で、“君、パソコンできるなら、ここの部署で働いて”という、軽いノリだったとは思います。この会社では年収400万円だったんですが、夜勤などもあって自分のリズムに合わないと感じ、2年間働いて辞めました」

 続いて転職したのが、外資系のルーターの会社だ。「派遣で働いていた頃の会社の本社で、当時の上司が繋いでくれたんですよ。エンジニア派遣会社から出向する形での勤務で、年収は600万円に上がったんです。外資系のIT会社は本社がインドにあることが多く、このときの会社も上司がインド人。そのため、必然的に、ビジネス英語を身につけることになりました」

 ところが、「同じ会社に5年もいたら飽きた」と、またも転職。そして、最初に就職したTVショッピングの会社に出戻った。外資系の会社だと、出戻りは珍しくないことだという。しかし、昔とは状況が変わり、会社が急激に成長していた。

「会社が大きくなったこと自体は素晴らしいことなんですが、その成長を鼻にかけた上司の元で働くことに苦痛を感じちゃって……。2年ほどで退職して、外資系のテクニカルセールスの会社へ転職しました。これで3回目の転職ですね。そこでは、新規行事の立ち上げや大きな規模のイベント開催など、とにかく無茶な仕事を突然、振られることも多かったので大変でした。でも、ボーナスが出たのはうれしかったです」

 その会社も人間関係が良いとは言えず、3年ほどで退職。昨年7月、38歳で現在の会社へ転職した。

「現在、年収は800万円ほどで、テクニカルサポートエンジニアをやっています。ここの内定を勝ち取れたのは、今までの経験で培った、コンピュータに関する幅広い知識があったからだと思います。また、この会社も外資系で上司がインド人なので、英語で業務をこなせるのも内定が出た理由の一つでしょうね」

 転職回数の多い堤下さんだが、転職活動にはじっくり時間をかけているという。「毎回、1年くらいかけて転職していますね。IT業界は引く手あまたなので、良い会社もあれば悪い会社もあるんです。慎重に時間をかけて、転職先を選んだほうがいいです。僕自身、TVショッピングの会社に出戻ったとき、昔いた会社でよく知っているから大丈夫、と思っていたら、悪い意味で社内の雰囲気が変わっていて後悔したので……」

 転職をするかどうか、悩んでいるアラフォー読者へのアドバイスもいただいた。「仕事なんて嫌だったら辞めればいいんです。精神を病んでしまっても、会社は助けてくれませんから。でも、転職をするなら、まとまった貯金はしておいたほうが安心ですよ」

 2人とも自分を客観的に分析して努力を重ね、成功させている。アラフォーだからと諦めるな!

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