■ゴールデン番組では「空気を読む力」が必要?

 お笑い関係者は語る。

「今回は、さすがにニューヨークの2人がちょっと可哀想ですね。『ゴッドタン』(テレビ東京)の『芸人マジ歌選手権』では、ロバート秋山竜次(44)が奇妙なタトゥーを入れた歌手のキャラで登場するのが定番になっていますが、これまで炎上したことはありません。

 タトゥーに否定的なコメントは、“タトゥーを入れたと本当に信じた人”と、“シールでも不愉快”という人に分かれるようですが、あくまでコントのキャラクター。草食系シンガーを演じた屋敷との落差をつけるため、嶋佐はコワモテのラッパーを演出しただけ。毒っ気のあるネタが持ち味の彼らが“そこまでいちいち説明しなきゃわからないのか?”と憤る気持ちは理解できます」

 コントでは、芸人が何かのキャラクターを演じるのが一般的。あくまで「寸劇」として楽しめばいいのだが、普段お笑いに興味のない人は、タトゥーに対し条件反射的に「怖い」と感じてしまうのかもしれない。

「ゴールデン番組では、ネタ中に“死”や“性”、反社会的人物を扱うなど過激なネタは批判されがち。ニューヨークのあと、同じ『お笑いの日』の『キングオブコント2022』決勝に出場したいぬのコントに対して、審査員を努めた東京03飯塚悟志(49)が“キスがちょっと多い……”と苦言を呈しましたが、出演番組の時間帯によって配慮する必要があるのかもしれません」(前同)

 実際にタトゥーを入れている芸能人は増えており、人前で披露することが是か非か、意見が割れるのが日本の現状。現代のバラエティ番組において、芸人は「空気を読む」能力が必要とされる仕事だが、今回はちょっとだけ読み違えてしまったのかも……。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4