■「司会が真横を向いている」という構図から伝わる「専門家が主役」の姿勢

 スタジオセットを見ても、番組の異色さが伝わってくる。番組内でも「会社の面接を受けてる人」と指摘されていたが、カズレーザーはMCでありながら完全にゲストの解説者と対面する姿勢になっており、スタジオ正面から見て真横を向いている。

 専門家の話をカズレーザーが聞いている様子を、石川みなみアナウンサー(26)とジャングルポケット斉藤慎二(40)が進行。さらにその奥の席で、タレントが“聴講”しているという構図だ。

「もちろん、適度に芸人たちが話を盛り上げたりしますが、常にトークの中心にいるのは専門家で、話の腰を折るようなおふざけなどはほとんどない。極論を言うと“聴講生”のタレントたちがいなくても進行さえいれば成立するレベルで、視聴者からすると本当に”講義を聞いている“という感じです。

 解説内容についても”すでにiPhoneを操作する感覚で遺伝子操作は可能“など実にキャッチーな内容をしっかりした情報源をもとに解説しつつも、確定ではない部分は”可能性が高い“とか”そういう研究が進んでいる“とちゃんと補足しているのも誠実で、とても好印象ですnえ」(テレビ誌編集者)

 たとえば、がんの治療についての解説では、「抗がん剤治療は大幅に発達しているから、昔と現代の“抗がん剤”はまったくの別物」という事実や、「光免疫療法」という関西医科大学やアメリカで研究が進んでいる新療法の紹介など、将来に期待が高まる内容を取り上げていたが、そこで終わりではなかった。

 最後の総括トークでは医療未来学研究者で医学博士の奥真也氏が、「とっても重要な事」として「標準的な治療、ふつうの病院でできる治療で治せるがんがたくさんあるので、あまり特殊な治療に走らないで欲しい」と、正しい知識が大切である事、社会問題になっている民間療法に関する忠告もしっかりと入れたのだ。

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