■よるドラ同士のコラボシーンも
そして、高橋の家へ帰ってくると、そこへ咲子から食事の誘いを断られていたカズが、2人が恋人同士だと勘違いして飛び込んでくる。咲子を責めるカズに、高橋は「誰かを好きな思いがあれば、異常な行動も許されるなんて思わないでください」と一喝。すると、アンケートを見たというカズは「変態だ」言い返した。
視聴者のツイッター上での反響は、「私は異性愛者で恋愛体質な人間なので、ハッキリ言えば分からないことが多い。しかし、なるほど、そういうことかという“解きほぐし”のストーリー展開になっているので、スッと頭に入ってくる」などと、アロマンティック・アセクシュアルの丁寧な描写へ称賛の声が多かった。
また、「高橋さんのキャラかわいくないですか? 見ててずっと頬が緩みっぱなし」など、高橋の癒やし系演技も人気だ。恋愛的指向や性的指向などの難しいテーマで、ドラマの雰囲気が重くなりそうなところを、岸井とのコミカルな演技を挟んで見事に回避。コメディとして楽しませているのも、高評価の理由のひとつだろう。
さらに、咲子とカズがハマっていた地下アイドルが、19年に同枠で放送されたドラマ『だから私は推しました』に登場した、5人組地下アイドルグループ「サニーサイドアップ」という、世界線が混乱するコラボも話題になった。視聴者を引きつけるサービス心ある仕掛けもあり、地味な放送枠だが、今期、最注目のドラマかもしれない。(ドラマライター/ヤマカワ)