■小ネタがもたらす効果とは?
また、三谷氏が俳優にアテ書きしたような“あざとい”小ネタも多い。冒頭から挙兵する日をクジで決めたり、挙兵前日に集まった人数が少なかったため、頼朝が「ちょっといいかな」とツッコむなど、大泉がブレイクするきっかけとなった番組『水曜どうでしょう』(北海道テレビ)を思わせるシーンが。
また、北条家が兵集めに苦労している中、義時の父・時政の後妻となった、りく(宮沢りえ/48)が「戦に勝ったら(時政が)新しい館を建ててくれる」と、ノンキに間取り図を見ているシーンがあり、宮沢が出演したCM「三井のリハウス」を思い出してしまったと、視聴者の間で盛り上がっていた。
北条家を含む坂東武士とその家族、源氏と平家、朝廷などと、大河ドラマだけに登場人物がやたらに多いが、小ネタで各キャラが立っているおかげで、人物相関の混乱が抑えられているようだ。また、殺伐とする戦によって暗くなりがちな、ドラマの雰囲気を明るくする効果もある。
大河ファンには史実にこだわる人も多く、小ネタや独自キャラは嫌われがちだが、今回はSNSや時代考証を検証するサイトでも批判の声は少ない。三谷脚本と個性的な俳優たちが受け入れられたようで、第4回の平均世帯視聴率は15.4%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と堅調。今後もますます小ネタが盛り上がるかもしれない。