■特別コーチとして貴乃花を招聘
そんな稀勢の里が、現役時代から師と仰ぐのが、37歳で協会理事に初当選した貴乃花だ。
「10年に、一門を割って理事選に出馬し、“貴の乱”と騒がれつつも見事、初当選。協会と対立の末、18年9月に親方を引退したが、その当時も、稀勢の里とは親密な関係。長期休場あけで秋場所に臨む横綱に、電話で助言していたそうです」(前同)
所属する部屋は違えど、ガチンコ横綱同士、“事実上の師弟関係”にあった稀勢の里と貴乃花。そんな2人だからこその、仰天プランが浮上しているという。
「二所ノ関部屋の師匠を務める稀勢の里が、特別コーチとして貴乃花を招聘するという案です。同部屋の所属力士の最高位はまだ三段目。理事を見据えるにあたって、関取誕生は急務ですからね」(前出の相撲記者)
実は、協会を離れた角界OBらが、若手力士に指導する例は少なくないという。
「若き日の正代や貴景勝らも、朝稽古とは別に、OBのトレーニングを受けていたそうです」(前同)
地元・茨城に建設中の新部屋は5月にも完成予定。師匠としての戦いは、始まったばかりである。