■Tverで再生数1位の快挙

 佐藤のイケメン枠俳優とは思えない振り切れた演技と、大原の匂いを表現するスモークなどの過剰な演出は、視聴者の間で第1話から話題で、ツイッター上で「佐藤寛太くんの振り切ったような演技と、襟元広げたら玉手箱の煙の如く出てくる煙量がクセになる」などと好評だった。

 また、2人のベッドシーンも理解不能な演出で表現され、今回はイチャイチャする2人の足元から、フルーツやバラの花が飛び出すという、色気よりも恐怖を感じるレベル。視聴者は「エチのシーンどっからそんな発想わくの?ってぐらい面白くて、毎回グレードアップしてるw」などと大ウケだ。

 原作とはイメージが違っているが、「漫画は純粋で初々しい感じなのに、ドラマはえらいムーディーな雰囲気だな、と思って見たら、ベッドシーンがホラーと化したエレクトリカルパレード。ポップでファンシーでめっちゃ笑った」などと、原作ファンもコミックとドラマを分けて楽しんでいるようだ。

 同ドラマはMBS制作の深夜枠「ドラマ特区」で、ネットしているのはテレビ神奈川、千葉テレビ、とちぎテレビ、テレビ埼玉、群馬テレビとローカル局のみ。それでも、口コミで話題が広がると、第1話は見逃し配信サービス「Tver」で1位になった。

 その後も毎回、上位になっていて、ほかにランクインしているゴールデン枠のドラマの中で異彩を放っている。今後、佐藤の原作超えのサイコ演技と大原の匂い描写、そしてベッドシーンの演出がどんどんエスカレートしていきそうで、どこまでいくか楽しみな今期ドラマの最強ダークホースといえよう。(ドラマライター・ヤマカワ)

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