■「地方局が渡部を出演させることは危険」なワケ

 千葉テレビの『白黒アンジャッシュ』をネット局として放送していたTOKYO MXは、2月24日をもって同番組の放送を終了させた。

「24日の放送は、渡部さんの復帰前、千葉テレビで2月8日に流れた回でした。つまり渡部さんの復帰前に、同局では『白黒アンジャッシュ』を流さないことにしたわけです。その理由は、スポンサー問題。それには当然、クレームの件もかかわってきますよね」(制作会社プロデューサー)

『白黒アンジャッシュ』を放送する千葉テレビは、同社が同番組のスポンサーを説得できれば放送が可能になるが、他のネット局のスポンサーはまた違う。そこで、説得や交渉が必要となるわけだ。

「MXの関係者は“そんなリスクは負えない”と話していましたね。千葉テレビは、同局が番組を制作しているので、スポンサーが多少難色を示してもなんとか納得してもらって、渡部さんを復帰させたいというところがあったのでしょうが、番組を放送しているだけの他の局はまったく事情が違う。

 渡部さんが復帰した『白黒アンジャッシュ』を流すことで、スポンサーが撤退したり、苦情やクレームがMXが契約している企業に直接行ったりしたら大ごとになる。今、キー局にも増して、MXを含めて地方局の経営は大変な時代になっています。懇意にしてくれているスポンサーを刺激することは、最もタブーになります。

 MXと言えば、マツコ・デラックスさん(49)らが過激なコメントをする『5時に夢中!』など、“攻めた番組”が多い印象ですが、リアルなところでは非常に慎重に番組制作、そして経営がなされているといいます。ノープランで渡部さんが復帰した『白黒アンジャッシュ』を流していたら、スポンサーが急に撤退するような事態になって、下手したら会社も傾くこともありえたと思います。

 渡部さんや彼の所属事務所への義理も別にないということで、“触らぬ神に祟りなし”という感じで、あっさりと『白黒アンジャッシュ』の放送を終了させたということだといいますよ。

 MX内では逆に、”渡部さんを復帰させるなんて千葉テレビはすごすぎる”“千葉テレビの上層部が渡部さんに弱みを握られているのでは!?”なんて声が出ているほどだといいますね」(前同)

 深刻なテレビ不況に直面する地方局にとってみれば、女性を中心にあまりにも強い反感を買っている渡部の出演は、甚大なリスクを伴うことなのだ。

「フジテレビも、50歳以上の局員の早期退職を募るなど、全く余裕はないはず。松本さんや東野さんが“渡部を出したら面白い”となっても、番組上層部や局の上層部は、なかなかゴーは出せないのではないでしょうか。それほど渡部さんは“危険な存在”ということですね」(同)

 渡部の本格復帰までには、まだまだ多くの時間がかかりそうだ。

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