■本田翼の“棒演技&設定放棄”に原作ファン激怒

 そんな『大怪獣のあとしまつ』の余韻も冷めやらないなかで公開される映画『鋼の錬金術師』は、荒川弘氏による単行本の世界累計発行部数が8000万部を超える大人気漫画が原作で、その実写版作品となる。

 山田が演じる主人公のエドワード・エルリック(エド)は、母親を錬金術で蘇らせようとし、その代償として右腕と左脚を失い、その弟のアルフォンス(アル)は体すべてを失い、魂だけの存在になってしまう。エドは、弟の身体を元に戻すため、“賢者の石”を探す旅をする、というダーク・ファンタジーだ。前出の映画ライターは言う。

「まず、1作目の映画は全体的にエピソードが詰め込まれすぎ、という声が多かったですね。原作の第1巻から5巻くらいまでの内容を2時間強に収めてはいましたが『鋼の錬金術師』の原作を知らないと、ストーリーが理解しづらく、名シーンをツギハギに再現していくだけといった印象もありました」

 また、本田が演じるメインヒロインのウィンリィは、原作では金髪という設定。それが、原作漫画で重要な血縁関係をほのめかす特徴となっているのだが、1作目の時点では本田は金髪ではなく、落ち着いた茶髪で演じていた。

 そうした映画での改変が、原作のファンから「本田翼特番で原作ファンアピしてた割には髪染めないし演技もウィンリィぽくないんだよな…半分は脚本のせいっていうのもあるんだけど…」「ウィンリィまだ黒髪なの?なんで?なんで染めないの?」と、本田がヒロインのビジュアルを再現していない、設定を無視しているのではないか、と猛反発を食らってしまっていた。

「山田さんは金髪のヘアスタイルを再現していましたし、蓮佛さん演じるキャラクターも金髪でしたから、なぜよりにもよって重要なメインヒロインのビジュアルを再現しなかったのか……。設定放棄という批判の声が上がっても仕方がないような気がします。

 また、本田さんはたしかに可愛いいんですが、演技は一本調子で、言ってしまえば棒演技。ビジュアルを寄せていないのも相まってか、“素の彼女が頑張ってはしゃいでいるだけ”にも見えてしまいましたね。また、原作ではエドとアルの旅に本田さん演じるウィンリィは同行しないんですが、1作目ではなぜかずっと一緒にいて……本田さんが画面に映っている時間が長いだけに、演技の拙さが際立ってしまっていました」(前同)

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4