■城田優は重要な人物を演じるはずだった?

 疑惑については真偽の程は分かっていないが、反響を考えたNHKが、城田のナレーションを一時的に休止した可能性は高い。そうなると気になるのが、この事態が今後の物語展開に与える影響だ。城田は『カムカム』でナレーションを務めるだけでなく、サプライズとして本編に出演する可能性があったのだ。

 過去の朝ドラでは『なつぞら』で内村光良(57)が、ヒロイン、なつ(広瀬すず/23)の亡き父という設定でナレーションを務めたが、回想という形でサプライズ出演をはたしている。本職が俳優である城田が、本編に出演するというのは、十分にある話だったのだ。

 そんな城田が演じるだろうと見られていたのが、ひなたが少女時代に映画村で出会った少年、ビリーだ。ビリーは忍者好きのアメリカ人で、ひと目惚れしてしまったひなたはビリーに話しかけるため英会話を勉強し始めるが、すぐに挫折。会話をすることもなく、ビリーは叔父と一緒にアメリカに帰ってしまった。このビリーの数十年後を城田が演じるのではないかと、ファンは期待していたのだ。

 ほんのちょい役のように思えるビリーだが、実はその設定から、重要な役どころであると考えられる。まずアメリカ人であること。そして忍者好きという点だ。現在の物語の舞台である1990年代には、アメリカで空前の忍者ブームが起こり、多くの映画が作られている。成長したビリーはハリウッドで俳優、もしくはプロデューサーとして活躍し、忍者の本場である日本、そして条映の映画村を訪れ、ひなたと再会。外国人観光客をアテンドするため英会話を再び学んでいたひなたは、ビリーと流暢な英語で会話をして……という感動的な再会シーンが考えられていたのだ。

 ナレーションで復活したとはいえ、城田の周辺がざわついていることには変わりない。今後、東谷氏が新たな爆弾を投下してしまったら、このストーリーは、当然、ナシになってしまうだろう。仮に城田がビリー役以外でのサプライズ出演があったとしても、リスクを恐れて、物語終盤での脚本変更が行われている可能性は高い。

 はたして城田優はビリーとして『カムカム』に出演できるのか? 今後の展開を見守りたい。

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