■テレビ視聴者は置いてけぼり

 ツイッター上では「真帆がただただ不快で終わった。結局ワンナイトしたことが悪いんだし」「不倫したくせに、“私たち家族はそんなにモロくない!”とか言ってたの、どの口が言うてんねんw。ただただ凌介と子どもがかわいそうだわ」など、非難の声が寄せられた。

 その一方で、配信サービス「Hulu」でドラマ放送後に配信されていた、登場人物たちの知られざるエピソードを描く『週刊追求プレミアム』では、真帆の不倫相手である林洋一(深水元基/42)の過去が描かれていて、これを見ていた視聴者からは同情の声が寄せられた。

 それは「真帆も不倫してるしクズってツイートけっこう出ているけど、Huluで林は昔から空気清浄機に酒を入れて酩酊させて犯してたって、それ犯罪じゃん。真帆は酔わされただけ。だから真帆を責めないでほしい…」などで、真帆に対する印象にねじれ現象が生じている。

 Huluで補足というパターンは同局系ドラマではおなじみだが、「真帆は被害者らしいけど、それを地上波でやらないのは制作側にどのような意図があるのか?」という疑問の声があるように、地上波の本編だけでは不完全な状態になってしまう。これは、熱心な視聴者に対する裏切りではないか?

 同局系で今期放送中のドラマ『逃亡医F』でも、本編よりHulu編のほうが登場人物のキャラに深みがあり、評判がよいという事態になっている。課金が必要な配信サービスに誘導したいという狙いは分かるが、日本テレビの、配信と地上波をうまくリンクさせる作戦にズレが出てきているようだ。

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