■「ただ“最高のアマチュアになりたい”とだけ思っていました」

 僕はプロミュージシャンになるという最終目標はなくて、ただ“最高のアマチュアになりたい”とだけ思っていました。断念したり、夢に到達できなくても、振り返ったときに、ああ、あのとき楽しかったなあと思えるのがいちばんなんじゃないかな。夢というのは結果じゃない。夢に向かって走っている自分はもう夢に入っていると思うから」と、なんとも泣かせる持論を展開。

川西幸一

 今村氏も「60歳過ぎてJリーガーを目指すと言われたら、さすがにそれはってなるけど、定年を過ぎてから司法試験に受かって弁護士になった人もいる。それを聞くと、もともと頭がいいからだっていう人がいるけど、でも、そこで弁護士になると決めなかったら、彼はなっていない。動き出すこと、動き続けることが大事だと思います。諦めないってそういうことですよ」と強く頷いた。

 温かな拍手と笑いが溢れる中、気づけばあっという間に終了の時間が近づく。今村氏が「僕が歌詞を書くので、川西さんが曲を作ってください。テーマは“火消し”がいいですね」とオファーすると「いいですよ!」と川西氏は即答。また、全然話し足りないというおふたりが「またこういったイベントをやりたい。今度は会場を出入り自由にして、僕らが勝手にしゃべってるから、適当に聞いておいて、みたいな感じで」とアイデアを出し、最後は観客から盛大な拍手が送られ、およそ1時間のイベントは幕を閉じた。

【独占取材】ロックバンド『ユニコーン』川西幸一と直木賞作家・今村翔吾「夢の対談」

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