上白石萌音・深津絵里・川栄李奈『カムカムエヴリバディ』最終回直前で好調も、NHKが手を出した禁断の“劇薬”は朝ドラ“終わりの始まり”の画像
※画像は『カムカムエヴリバディ』番組公式ホームページより

 上白石萌音(24)、深津絵里(49)、川栄李奈(27)と、3人のヒロインが移り変わってきたNHKの連続テレビ小説カムカムエヴリバディ』。いろいろと異例な作りが見られた今作だが、そこには複雑な事情がありそうだ。

 4月1日に公開された次週予告では、4月4日からの最終週はるい(深津絵里)と錠一郎(オダギリジョー/46)が岡山でのジャズフェスティバルに参加し、懐かしい顔ぶれが勢揃いする。その一方で、ひなた(川栄李奈)がアニー(森山良子/74)を背負っているシーンもあり、長く謎だったアニーの正体がいよいよ解明しそうだ。

 このアニーは登場したときから、るいと別れて渡米した安子(上白石萌音)ではないかという声が、多くあがっていた。『カムカム』はいったん退場したキャラが時を経て再登場するパターンが多く、アニーは今作でのラスボスであり、物語の軸である母と子の関係を最後にまとめあげるため、あらわれたのではないかというのだ。

 この考察はアニーが登場した頃からずっと話題なのだが、それにはワケがある。アニーは登場するたびに、いかにも安子ではないかと思わせる言動、ふるまいを続けているからだ。日本に来たことがないと言いながら、ラジオ英語講座をのことを知っていたり、岡山に縁があるようなセリフがあったり、あんこに異様にこだわったりなどだ。そのたびに視聴者は「やっぱり安子だ」「いや、違う」などと喧々諤々。そのおかげもあって、長丁場のために後半はダレがちな朝ドラとしては、盛り上がりを見せている。

 実はこれらの匂わせはアニーに限ったことではなく、これまでもたびたび使われてきた。安子の兄であり、長いこと行方をくらませていた算太(濱田岳/33)が再登場する週の予告では、算太らしき人物の後ろ姿を入れ込み、視聴者の期待をふくらませた。

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