■味まで「抜群」の回転焼き、そろばんやアイロンがけも完璧に

 深津の“超特別感”。最後は、深津の圧倒的な役作りだ。

 安子編では赤螺吉兵衛(あかにし・きちべえ)、ひなた編で登場するその息子の赤螺吉右衛門(あかにし・きちえもん)を演じた堀部圭亮(56)は、3月1日発売の『女性自身』(光文社)のインタビューで、〈生地を鉄板に流し込む所作一つとっても、こぼすのを見たことがない。餡もきっちり均等に入れていて、本当に板についてます。ものすごく練習されたんだと思います〉と、深津が回転焼きを実際に焼いていることを明かした。味についても〈抜群においしい〉と絶賛している。

「朝ドラで使用している回転焼きは、見た目が形になっていればそれでいいですよね。専門の人に焼いてもらってもいいし、最悪、買ってきても問題はないでしょう。もちろん、焼くシーンの撮影時は深津さんが実際に焼く必要がありますが、食べても“抜群においしい”ものを深津さんは作っていると。堀部さんが言うように、徹底的に、何度も何度も焼く練習をしたのでしょうね」(前出のワイドショー関係者)

 加えて、深津はそろばんも徹底的に練習したという。るいはそろばん1級の資格を持っている設定なのだが、売上をそろばんで計算するシーンで映っていた手はすべて深津自身のもの。2月8日発売の『女性セブン』(小学館)では、『カムカム』でそろばん指導を行なった木下和真氏によってその事実が明らかにされている。

 また、同誌では、るいが岡山から出てきて、大阪で竹村クリーニング店に住み込みで働きはじめたときの深津の役作りについて、クリーニング指導の藤巻幸介氏が深津の“緻密な演技”についても明かしている。

「藤巻さんが言うところによると、深津さんは“アイロンの持ち方が不慣れに見えるように重そうに持ったほうがいい”と、自分から提案していたそうです。どうすればリアリティが増すのか、深津さんがもの凄く深く考えているということですよね。

 彼女が連ドラに出演するのは2008年以来。13年ぶりというブランクを全く感じさせない素晴らしい演技でしたが、近年、深津さんは“本当にいいと思った作品しか出ない”ポリシーを貫いているようなので、『カムカム』終了後には、また彼女の姿が見られなく可能性が高そうですね……」(前同)

『カムカム』の最終回まであと3話。上白石、深津、川栄が紡いだ100年の物語は、どのような大団円を迎えるのか――。

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