■野望をつけ加えるなら、生まれ故郷の山梨に貢献して、自分の銅像を建てたい

 2009年からオトネタライブを中心にした活動を始めると、観る側の反応もちょっと変わってきて、翌年、チケットがついに完売したときには勢いを感じましたね。テレビにも呼ばれるようになったし、2012年公開の『苦役列車』という映画で俳優としてもデビューできました。

 明らかに“売れた”という状況になり、幅広いジャンルからの依頼が増えたんですけど、文芸誌『文学界』に2015年から1年以上連載した私小説をまとめたのが、3月に出版した『雌伏三十年』です。

 編集者の方から「好きなように書いてください」と言っていただいて、完全な虚構の世界は難しいとしても、私小説なら書けるかなと。自分のことなので、なんだか恥ずかしいんですけど、内面にある思いや経験をさらけ出してみたいという欲求を満たすことはできたと思っています。

 今後ライフワークとして続けたいことは2つ。まず、私小説とは全然違う小説や脚本など、物を書くということ。もう一つは、オトネタライブを全国で開催することですね。

 あと、野望をつけ加えるなら、生まれ故郷の山梨に貢献して、自分の銅像を建てたい(笑)。山梨はあまり特徴がないので、県外から人が来ても、桃を食って温泉につかって帰っちゃう。だから、面白い企画をどんどん実現させて、「山梨はいいな。ここにいたいな」と感じてもらえるように盛り上げていきたいんです。

 その結果、「山梨に行ったらマキタスポーツの銅像があったぞ。山梨って、おかしくねえか?」なんて言われるようになれば、バカバカしくて面白いと思うんですよね(笑)。

マキタスポーツ(まきたすぽーつ)
1970年、山梨県生まれ。1998年、28歳のときにピン芸人としてデビュー。2001年にロックバンド『マキタ学級』を結成し、本格的な音楽活動をスタート。音楽と笑いを融合させた「オトネタ」を提唱し、全国各地でライブを行う。以後、多方面で活躍し、初めて俳優として出演した2012年公開の映画『苦役列車』では、ブルーリボン賞新人賞と東京スポーツ映画大賞新人賞を受賞。執筆活動も積極的に行い、最新作の私小説『雌伏三十年』をはじめ、数多くの著書を発表している。

あわせて読む:
・芦田愛菜17歳スゴすぎ「来春医学部進学内定」!「5人だけの超難関」突破で“究極二刀流”「病理医と女優」の夢実現にキムタク、長瀬智也も仰天
・31年ぶりに漫才披露のダウンタウンもランクイン!「コンビ愛強め芸人」トップ3【ランキング】
・お試し期間が終了「第7世代」に引導を渡すベテランの逆襲!「有吉弘行、くりぃむしちゅー、サンドウィッチマン」MCの座を独占する「次世代BIG3」本当の実力
・「唯一無二の魅力」狩野英孝が格付けした「神」と「戦友」と「神超え」芸人の名前と「翼をください」秘話

  1. 1
  2. 2