■ハリウッドでの実績もある栗山

「『鋼の錬金術師』は17年に同じく山田さん主演で第1作が公開されましたが、原作は荒川弘先生の漫画作品(スクウェア・エニックス)でいわゆる“実写化”のジャンルです。

 しかし、ただでさえ賛否が分かれがちな“実写”という前提にくわえ、登場人物や世界観がヨーロッパ風であるにもかかわらず、設定を変えず日本人俳優が演じた、という点で難色を示すファンが多かった。そのため『映画芸術』の“日本映画ベストテン&ワーストテン”で17年作品のワースト5位を記録してしまったこともありました。

 ただ、本郷さんや内山信二さん(40)が演じた敵キャラ“ホムンクルス”たちの評判は悪くなかった。今回の完結編では、栗山さんがその流れに乗りそうです」(漫画ライター)

 以前から栗山は「二次元との親和性が高い女優」として知られてきた。03年には、クエンティン・タランティーノ監督によるハリウッド映画『キル・ビル』で、女子高生ながらトゲ付きの鉄球を振り回す冷酷で好戦的なボディガード・GOGO夕張というマンガ的なキャラクターも見事に演じきっただけでなく、「血の涙を流しながら死ぬ」というアイディアまで盛り込んだこともある。

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