■「1個言わしてもらうなら、絶対に時事ネタはやらない!」

 松本によれば、ひとつのキッカケとなったのは、ダウンタウンの冠番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)の企画で、21年に放送された壮絶な不仲で知られるベテランコンビおぼん・こぼんの仲直り企画。松本は「2人で喋るのカッコいいな」「おっさんになればなるほどカッコイイなって」と強く感じた、と率直にスタジオで語っていた。

 そして、漫才のネタ作りについて「1個言わしてもらうなら、絶対に時事ネタはやらない!」

「すごくプライドが許さなかった」とポリシーを明かし、例として、浜田がツッコミで叩いてきた際に、3月末に行われた米アカデミー賞授賞式でウィル・スミス(53)がプレゼンターをビンタした事件を持ち出せばウケると説明したうえで、

「ウケるだろうし、広げることはできるけど、すごくこう……ね? 陳腐じゃない」

 と明かしたのだ。

「時事ネタは“後の時代だと何が面白いのか伝わらない”という欠点があるし、考えてみるとダウンタウンで語り継がれている“クイズ”や“誘拐”ネタも、時事ネタは取り込まれていない。芸人魂を感じる金言ではありましたが、今回の松本の発言を聞くと、改めてあのコンビとは水と油だな、とも感じましたね……」(前出の専門誌記者)

 そのコンビとは、以前から松本との間に確執があることで有名な爆笑問題。94年7月25日号の情報誌『ホットドッグ・プレス』(講談社)のコラムで、爆笑問題が松本のファッションを「芸能人が流行りの服着てるのはダサい」「アディダスの広告塔みたい」と酷評したことに激怒した松本や今田耕司(56)が太田を呼び出し、土下座を迫った、と言われている。

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