■「令和版金田一」を作る主演・道枝の存在感

『金田一少年の事件簿』の世帯視聴率は、4月24日放送の第1話が7.8%、5月8日放送の第2話の前編が6.2%、5月15日放送の第2話の後編が6.7%、5月22日放送の第3話が6.1%だった。一見、1桁視聴率が続いていて苦戦しているように見えるのだが……。

「まず、『金田一』は休日の日曜日の放送ではありますが、夜10時半から始まる遅い時間帯のドラマです。ただでさえゴールデン帯よりは視聴者の総数が少なくなっているのが前提の上で、コア視聴率は初回が4.4%と高水準。続く第2話前編は3.5%、第2話後編が3.9%、第3話は3.4%で、同時間帯に放送されている番組の中でトップのコア視聴率をずっと維持し続けているんです。

 木村さんの『未来への10カウント』とあえて比較すれば、『未来への10カウント』は5月19日放送の第6話こそコア視聴率が3.4%でしたが、それまでずっと2%台中盤でした。しかも『未来への10カウント』はゴールデン帯のドラマです。それも踏まえると、『金田一少年の事件簿』のほうがずっと、若い層の支持をつかんでいると言っていいでしょうね」(前出の芸能プロ関係者)

 報道とは反対の、今求められている数字をガッチリと取っているという令和版の『金田一少年の事件簿』。そこで登場する5代目金田一一(きんだいち・はじめ)には、演じる道枝本人の存在感に由来する“令和の金田一感”があふれ、それが同ドラマの大きな魅力になっているという。

 ドラマライターの板橋六郎氏は語る。

「まず、道枝さんは文句なしに美少年ですよね。その分やや頼りなく見えるところもありますが、そこはヒロイン美雪役の上白石萌歌さん(22)とのコンビがうまくフォローしています。

 そして、金田一少年といえば素の状態はおちゃらけた高校生ですが、いざ事件が起きるとガラリと雰囲気が変わり、カッコよく事件を追っていくギャップが魅力。道枝さんは、そうした原作の金田一少年のキャラクターをしっかり踏襲しつつ、令和らしくアップデートしています」

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