前回に続いて、インスタントラーメン評論家の大山即席斎さんとの対談です。年間700食以上、累計では2万種類以上の即席麺を食べてきたという、大山さん。最近では、『マツコの知らない世界』(日本テレビ系)にも出演された“話題の人”なんです。前回は、即席麺の歴史を教えてもらいつつ、昭和の食卓風景なんかも思い浮かぶお話で、なんだかホノボノさせてもらいました。今回は、そんな大山さんの真骨頂でもある“おいしい即席麺”について、語ってもらいました。
ゆま「これまで食べた即席麺で、一番印象に残っているのは何ですか?」
大山「衝撃的だったのが、1981年に発売された明星の『中華三昧』です。当時、私は大学生で一人暮らし。ようやく、自分で好きなときに即席麺を食べられる環境になっていたんです。それで、よくスーパーで即席麺を買っていたんですが、『中華三昧』は値段が120円ぐらいして……。普通の袋麺が、当時60円~70円だったので、倍近く高かったんです」
ゆま「少し、ぜいたくなラーメンだったんですね。それが、すごくおいしかったんですか?」
大山「めちゃくちゃ、うまかったですね~。特に『中華三昧』の四川風味噌味にハマりましてね。わりと辛口で、当時はまだ辛いラーメンは珍しかったんです」
ゆま「へえー! 食べてみたい。今も売ってます?」
大山「スーパーには売ってますよ。コンビニでは、見かけたことがないですね」
ゆま「買ってみます! この『中華三昧』がキッカケで、即席麺をよく食べるようになったんですね」
大山「はい。ここから即席麺が主食になりましたね」
ゆま「おおっ! 他にもオススメはありますか」
大山「たくさんありますけど、最近発売された『日清の最強どん兵衛 かき揚げそば』はよかったです。とにかく、天ぷらが分厚くて、タマネギの甘みとの相性も抜群で、うまかったです」
ゆま「あ~、食べたい!」
大山「4月に発売された『マルちゃんZUBAAAN!』も、おいしかったです。これは、“こってりの理想型”をコンセプトにしているんです。たとえば、二郎系ラーメンとか、横浜家系ラーメンのような、お店で食べられる味に、かなり近づいていると思います」
ゆま「CMでもやっていますよね!」
大山「はい。米倉涼子さんが出演されていますよね。それからも分かる通り、マルちゃんが社運を賭けた新商品でもあるんです」
ゆま「マルちゃんの本気度が伝わってきますね」
大山「おっしゃる通りです。実際、すごくおいしかったですよ。この2つは袋麺ですが、カップ麺ではやはり、『一蘭』が素晴らしい味でしたね」
ゆま「一蘭といえば、有名なラーメン店ですけど、カップ麺もあるんですね」
大山「お店の味をカップ麺で再現するのは難しいと思うんですが、“秘伝のたれ”の再現度が素晴らしく、最高にうまかったです」