木村拓哉主演『未来への10カウント』成長した伊庭・キンプリ高橋海人の言葉を引き出した桐沢の“委ね力”、折原・満島ひかりの想いがこぼれる「終盤の行方」の画像
※画像はテレビ朝日『未来への10カウント』公式ホームページより

 木村拓哉(49)主演のドラマ『未来への10カウント』(テレビ朝日系)は、生きることに希望を失った一人の男が母校のボクシング部コーチになることで情熱を蘇らせ、人生を再生させていく青春スポーツドラマだ。7話では、ボクシング部員が上級生を殴った真相を明らかにして部を立て直そうと奔走する桐沢と、生徒の葛藤に最後まで目が離せなかった。

■桐沢の正義感と大きな優しさに痺れる

 桐沢(木村拓哉)は、西城(村上虹郎/25)が上級生を殴った真相を確かめるため、西城の自宅に足を運んだり、該当する生徒に話を聞いたりするなど積極的に動いていた。それは、西城のボクシング愛を信じていたことに他ならない。徐々に真相が明らかになり、西城は相手の肩に当たったことには丁寧に謝っていたが、上級生2人にいじめられている生徒を見逃せなかったという。

 いじめをやめるよう進言すると、カッとなった上級生に暴力を振るわれて壁に頭を打ってしまう。さらに襲い掛かってくるところをかわして、ボディに一発ずつ入れたのだった。これは自己防衛ともいえるし、配慮できる点があると判断され、ボクシング部の処分は解除とし、西城も謹慎が解かれた。

 ひも解くように、関係する生徒と丁寧に接していくことで真相にたどり着き、正しい判断を下せるように持っていく桐沢の正義感と落ち着いた対応が素晴らしい。そして、西城を許し、ボクシング部員として再スタートができるかの判断を生徒に委ねるのだから、痺れるではないか。教育者としてもひとりの大人としても尊敬できる人だ。

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