■雨天や夜間に要注意
また、雨天時や夜間の自転車には、注意が必要だ。
「雨の夜間はほとんど見通しが利かないのを、肝に銘じるべきでしょう」(前同)
一方、ドライバーにとって危険な存在が、車道を走る自転車だ。
たとえば、自転車通行帯は車の左折レーンより、さらに左にある。つまり、左折する車のさらに左側を自転車が直進して、すり抜けていくわけだ。
「車が右折する際に、右側を追い越してくることもあります。ドライバーはミラーや目視でよく確認する必要がありますね」(松田氏)
■路上駐車が多い道路では…
一方で、自転車利用者にも言い分はある。
「信号無視、逆走、歩道乗り入れは言語道断」としたうえで、自転車配達員がこう訴える。
「自転車通行帯に違法駐車している車は、とても多いんです。そうなると、車道にはみ出すか、歩道に乗り上げるしかありません」
ドライバーも歩行者も、路上駐車が多い道路では、いつも以上に注意が必要だ。
「日本は今後、車社会を脱し、自転車共存の“自転車先進国”にならざるをえないでしょう」(松田氏)
今は、その過渡期。自転車利用者のモラルとともに、社会の認識にも変革が求められている。