■共通点は「聞き上手」なこと
「松本さんとネタ合わせをする際、浜田さんは基本的に何も言わずにうなずいているといいます。
しかし、実際は本当に話をしっかり聞いてやり取りをしている。それがわかる出来事の1つとして、96年に『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ系)が、アトランタオリンピックの裏番組だったことで、思い切ってコント『トカゲのおっさん』をまるまる番組1本分やろうとした際のやり取りがあります」(専門誌記者)
17年の『文春オンライン』で当時『ごっつ』を牽引した小松純也氏は、
《松本さんがいろいろ考えながら、「こうやってな、こうやってな……」と言うのを浜田さんは何となく聞いている感じ》
《松本さんでさえ「どうしよう」みたいな。そこで浜田さんが動いたんです。急に仕切り出してくれて、「松本がこう言うやんか。そうしたら、板尾(創路)がこう言い出して俺がこう言うから」と、バーッと流れを作ってみせて。また止まると、「じゃあ、さっきのあれ、こっちにもういっぺん持ってきてこうやってやろうや」と。》
と、行き詰った際には、浜田が実に的確なアドバイスをして、現場をリードしたことを明かしている。
また、18年に『ジャンクSPORTS』(フジテレビ系)がレギュラー番組に復活した際は『朝日新聞』のインタビューに、
《競技では見せない素顔を引き出してきた。コツは、しゃべっていない人を観察することだという。「パッと見たら聞いてるのか聞いてないのかわからん顔してる人とかおるんですよ。順番でもないときに、コンって入れる」。》
と、話していた。
「はからずも、ハマさんも父親のようなコミュニケーション術を身に着けていた、ということかもしれません。浜田さんといえばMCとしての評価は圧倒的で“日本一”という声もあり、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さん(48)も《追い込む形でみんなの良さを出して60分番組を55分で撮り終える》と21年に『中居正広の金曜日のスタイルたちへ(金スマ)』(TBS系)で話していますね。
また、ハマさんもインタビューで《根っからの話好き》と書かれていて、やはり血のつながりを感じさせます。もっとも、本人はMCをやる気はそこまでないようですが」(前同)
『男の肖像』にてハマは、
「(音楽番組のMCは)同業だからこそ出来てる部分があるんです。あくまで立ち返るところはバンドで、MCで食べていくとか、そういった次元ではまったくないですよね」
と語っていた。
とはいえ、MCに大切なのは、自分が話すことではなく演者の会話を的確に聞いてまとめること。
いつの日か、ハマが大型音楽特番のMCなどで姿を見せる日が来るかもしれないー-。