■医学部で公衆衛生学を修めた前例もある

 阿部は周囲の反対を押し切り、芸能活動と両立しながら12年に上智大学に入学しただけでなく、上智大学大学院理工学研究科へ進学し18年に無事修了。在学中には17年には学業優秀賞も受賞した。そのような実績から、2019年にはAERAムック『就職力で選ぶ大学 2019』(朝日新聞出版)でインタビューが掲載され、同誌の表紙も飾った。合格率約5%の超難関資格、気象予報士の資格も取得しており、難易度の点では芦田と同等かもしれない。

「芦田さんと同じ女優では、土屋太鳳さん(27)も21年に8年かけてようやく日本女子体育大学を卒業したほか、女優でモデルの桐谷美玲(30)はあまりの多忙ぶりに大学4年目の2011年にフェリス女学院を休学したものの“入学したからにはどうしても卒業したかったんだ。もう最後は意地です”という理由で復学し、15年に7年かけて無事卒業しています」

 菊川怜(44)も、98年に現役東大生としてモデルデビューし、工学部建築学科も無事卒業。実際に二級建築士の資格を持っていることから『軽井沢ニューアートミュージアム』で建築家の黒川紀章や隈研吾らと一緒に仕事をしたこともある。

 ちなみに、かつて「東大生」はヤッカミから視聴者の反感を呼んでいた時代もあったが、これを覆す転機になったのは菊川が「東大卒」の肩書を全面に押し出してクイズ番組や報道番組で活躍したから、という声もある。

「進路的にもっとも芦田さんに近い例としては、八田亜矢子さん(37)がいます。八田さんは2010年に東京大学医学部健康科学・看護学科(健康科学コース)を卒業したうえ、“知識を増やして仕事に生かしたい”という理由で同大学院の医学系研究科(公共健康医学専攻)を13年に修め、公衆衛生学修士の学位を持っています。

 こうした例があるし、女優業の頻度が減るのは避けられないでしょうが、芦田さんなら成し遂げてくれると思いますよ」

『女性自身』のインタビューで芦田は、

「パッと飛び込んでいけなくて、すごく考えるし悩みます。

 ただ、考え抜くことは大事だと思っていて。挑戦した後に公開することが出てくるかもしれないけれど、あれだけ悩んだうえで選んだことだからって思えるようになれたらいいなあと思います」

 と語っている。

 芦田は考え抜いた末、どんな答えを出すのかー-。

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