■『イッテQ』の予算は業界トップクラスではあるのだが…

 ちなみに『イッテQ』は円安前から節約を意識して「海外ロケの際に通訳が必要なくなり、ロケ費用の節約になる」という理由でアメリカ人のギャビンを採用していたが、6月12日放送回では「現地の友人の車を借りて途中からお金が浮く」というファインプレーも見せていた。

 もっとも、3人で食事をしたところ72.94ドル(約9482円/1人3160円)かかっており、やはり円安の影響も感じさせた。

《また行きたいなあ。。当時1カナダドル80円だったの思い出した。円安怖い。》《「円安にお気をつけ下さい」と言ってたけどそれ為替のせいじゃないから。世界中の国は普通に経済成長して物価は上がってるの。もちろん賃金もそれ以上に上がってるの。日本だけ変わってないの。》《どんな報道番組よりも身をもって円安のデメリットを教えてくれる社会派番組?》《みやぞんが言うから面白い感じになってるけど、円安はもう笑えないくらいやべえんだろうなぁ…貧困層や若者はまじで生きていけねえぞ。》

 と、SNSでは改めて「円安問題」や「そもそも賃金だけ上がらない日本がおかしい」など、多くの声であふれた。

「コロナ禍でだいぶ変動したとは思いますが、2018年に『FLASHダイアモンド』(光文社)が報じた『各局別バラエティ番組の制作費50』によれば、『イッテQ』の製作費は他局も含めて1位の3000万円でした。《プライム枠(午後7時〜11時)でも2000万円超は珍しい緊縮予算のご時世に、破格の3000万円》とされていましたが、海外ロケ番組ではいくら予算をかけても円安になると大変ですよね……せっかく海外ロケが復活したんだし、持ち直してほしいものです」(専門誌記者)

 7月10日は選挙特番のため『イッテQ』は放送休止。思わぬ形で、政治経済に意識を向ける役割は果たしたかもしれないー-。

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