■なぜNHKはここまでキャスティングに気合が入っているのか

 ちなみに、20年11月17日発売の『女性自身』(光文社)で高杉は、21年前期の朝ドラ『おかえりモネ』の主要キャストに内定していたのを「アイドル的な役者と僕は違います。やはり共演したくないです。これからは役者の道を極めたい」と辞退しており「スキャンダルや体調以外での自主降板は朝ドラ史上初で、ディレクターも唖然としています」(NHK関係者)と報じられたことがあった。

「逆にいえば『舞い上がれ!』は、そんな高杉さんも参加、共演したくなる魅力がある作品や役者陣ということでしょう。まあ、NHKは本当にキャスティングや脚本家のチョイスに、例年以上に気合を入れていると思いますよ。なにせ、いま放送されている作品の評判がね……」(前出の関係者)

 今年4月スタートの黒島結菜(25)主演作『ちむどんどん』は 沖縄の本土復帰50年記念作で、脚本が14年の『マッサン』で朝ドラの実績がある羽原大介氏であることなどから期待されていたが、放送後は、近年まれにみるレベルの悪評ぶりで話題となってしまっている。

「時代考証や小道具が雑だったり、竜星涼さん(29)演じる兄(ニーニー)が笑えないレベルのダメ兄貴だったり、毎日放送後に《#ちむどんどん反省会》という文言がツイッターを埋めています。

 思えば、近年の朝ドラで特に賛否の声が大きかった12年放送の遊川和彦脚本作『純と愛』も、翌年は宮藤官九郎脚本のシリアスながら明るい作風の『あまちゃん』で大きく盛り返している。今回も、似た流れになりそうですね。NHKは次回の『舞い上がれ!』の話題で、『ちむどんどん』の悪評を拭い去るのに必死なのかもしれませんね」(前同)

 役者に非はないものの大きく評価を下げてしまった「朝ドラ」。『舞い上がれ!』にNHKは全力を出すに違いないー-。

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