我らが二刀流の大スター大谷翔平(28)が、ラストスパートをかけている。
9月23日の敵地でのツインズ戦に「3番・投手、指名打者」で先発。5回0/3を投げて、3安打2失点、6奪三振、7四死球で14勝目をつかみ、防御率は2・47となった。打っても9試合連続安打と好調を維持している。
■ベーブ・ルース超え!
「去年惜しくも届かなかった2ケタ勝利&本塁打を、今年は早々にクリア。10勝&30発の同時達成は、1919年ベーブ・ルースの9勝&29発を投打で超える史上初の快挙です。仮に15勝&40発に届くなら、2年連続MVPにもグッと近づきます。ともすれば、サイ・ヤング賞もありえますね」(在米特派員)
実際、その超人的な活躍ぶりには、「5年先までMVPを受賞する」(J・D・マルティネス=レッドソックス)など、選手の側からも称賛の声が上がるほどだ。
すでに全米は「10年総額5億ドル移籍」で持ちきりなだけに、MVPが、さながら“オオタニ賞”と言わんばかりの様相を呈しているのも不思議ではない。
■地区優勝も濃厚なヤンキース
「ただ本来、MVPはチームの勝利に最も貢献した選手に贈られるもの。しかも東海岸のチームは人気、注目度の面からも別格ですから、地区優勝も濃厚なヤンキースの主砲であるジャッジとの一騎討ちは避けられない。仮に大谷が獲っても、去年のような満票受賞にはならないと踏んでいます」
大リーグ評論家の福島良一氏がこう語るように、やはりネックは目下、二冠の強打者、アーロン・ジャッジ(30)の存在だろう。
昨季、MVPを争ったゲレーロJr.がカナダに本拠を置くブルージェイズの所属だったことを考えると、ライバルとしては段違いに強力だ。
「日本では勝利数や本塁打数といった成績に話題が集中しがちですが、こと大リーグでは近年、WARやWHIPといった各種のセイバーメトリクス指標が重視される傾向にある。ゆえにそれらで先行するジャッジ有利と見る向きもけっして少なくないんです」(前同)