■「美枝子さんの言葉がなかったら、後半最後の2か月、3か月やりきれなかった」

 黒島は原田との無言でのシーンについて語り、「台詞じゃない気持ちでのやり取りをやって本当に感じるものがあって。ああ、お芝居って面白いなって」「こういうことが起こるんだって感じさせてくれたのは美枝子さん」としたほか、朝から晩までハードスケジュールなうえ、撮影のシーンは時系列通りではないため本当に大変だっただけに、

「すごく反省もしましたし、美枝子さんの言葉がなかったら、後半最後の2か月、3か月やりきれなかっただろうし」「本当に感謝の気持ちでいっぱいです」

 と改めて感謝のコメント。一番教わったことは「これからも俳優としてお芝居をやるなかで、きっと何度も思い出す言葉」だが、「大事すぎて言いたくない」とのことで詳細は明かさなかったが、原田がクランクアップした際に話した、「これからもオーナーが暢子を見てきたように、親のような気持ちで成長を見守りたいと思います」という言葉を、「そんなふうに思っていただけたことが私にとても宝物」と語り、VTRは終了した。

■「大変なんですよやっぱり。仕事をやっていくっていうのは」の意味

 そして、スタジオでこの黒島のコメントを「どう受け止めますか?」と鈴木アナに尋ねられた原田は含みを持たせながら、

「大変なんですよやっぱり。仕事をやっていくっていうのは。仕事を続けていくっていうのは。特に20代が一番迷うし、30代になるとまた腹が据わるというか。20代の時が私一番ひどかったですね」

 とコメント。それを受けて実は若いころの原田はトガッていた……というのが紹介されるコーナーに移り、『ちむどんどん』のパートは終了した。

「『ちむどんどん』が放送されるなかで、黒島さんはしばしものすごいゲッソリ顔を見せて“激ヤセ”も指摘されていましたが、今回の『あさイチ』のVTRでも明らかに痩せている印象でしたし、作中では感情表現をすべきタイミングなのにそれが上手くできておらず、無表情気味で“演技力が乏しい”という声と同時に、“疲労困憊なのかな”と心配の声が上がることもありました。

 最終回で物語は大団円を迎えたにもかかわらず、“史上最悪の朝ドラ”、“半年間を無駄にした”などなどSNS、ネットには大酷評がずらりと並んでいます。そして一番多いのが、荒唐無稽でクオリティの低い話が終始展開された脚本と、演出面の制作サイドへの怒りです。主演の黒島さんもやはり、内容面のこと、そしてそれによる視聴者からの猛バッシングに大きなストレスを感じていたのではないでしょうか。

 激ヤセや表情のなさ、そして『あさイチ』のVTRで語った“後半最後の2か月、3か月やりきれなかった”という言葉から考えても、彼女は半ば壊れていたのでしょう。『ちむどんどん』は正直なところ、黒島さんの女優人生を語るうえで黒歴史レベルの作品になってしまいましたが、原田さんと出会えたことに関してだけは幸いだったもしれません……」

『あさイチ』で大吉は、お互いの関係性を「ドラマ以上に、オーナーと暢子ちゃんの関係性以上に、黒島さんと原田さんはねぇ、いや“ちむどんどん”する。もうグッときました」と語っていた。「ドラマ以上に」の一言が別の意味で聞こえてしまうのが、何とも悲しいーー。

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