■『カムカムエヴリバディ』とのつながり

 上記の俳優以外にも、高良健吾(34)、染谷将太(30)、本田翼(30)など、メイン級の俳優を脇に使う豪華なキャスティング。さらに、オダギリのマニアックな演出にハマる人が多い。オダギリはドラマ公式サイトのインタビューで、『オリバーな犬』は特殊な作品であり、新しいクリエイターが挑戦できる場であってほしいと語っている。

 また、NHK大阪放送局ツイッターのインタビューで、シーズン2の脚本は朝ドラ『カムカムエヴリバディ』の撮影期間中に書き上げたとし、撮影の空き時間に大阪城が見える控室で書いていたと回顧。そこで、漆原役の麻生久美子(44)に「殿様のかっこうをしてもらおうかな」と思いついたと、大阪城が演出に影響したと振り返っている。

 また、失踪した小西さんのリアカーの中に、『カムカム』で演じていた錠一郎をイメージさせる、トランペットがあったことについて、オダギリは、本当は『カムカム』とコラボさせ、オリバーに吹かせようと思ったが、「ちょっとやりすぎ」だと思いとどまったと、『カムカム』からの影響についても明かしている。

 オダギリは『カムカム』、『オリバー』と話題作の出演が続いて絶好調。今期は『アトムの童』(TBS系)に、香川照之(56)の代役で出演することが決まっている。かつては低視聴率を連発して、ドラマを打ち切りにさせる“死神”とも呼ばれたが、ようやく負のイメージを払拭できそうだ。(ドラマライター/ヤマカワ)

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