■最終回までにまとめられる?

 京花の過去と謎めいた発言、姿を消した白菱(佐野史郎/67)への疑惑。そして、B一が心療内科に通っていたことが分かるなど、物語が大きく動いたため、視聴者のツイッター上での反応は、「ようやくグロさが軽減されて、サスペンス要素が多くなって面白い!」などと、盛り上がってきた。

 また、「オリジナルの展開もありつつ、けっこう細かいところまで作り込まれててすごいなって…1話のインパクトで離脱者多かったかもだけど帰ってきてほしい…それと、結末知ってても楽しめてるよ!」など、目が離せない展開に、原作ファンにも高評価だ。

 だが、拷問などのエグいシーンがなくなり、本来の二重人格サスペンスに戻ったことを歓迎する声は多いものの、平均世帯視聴率が3.6%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、相変わらず危険水域に沈んでいる。第3話までのグロ描写のせいで、離れてしまった視聴者は戻っていないようだ。

 さらに気になるのは、残りの話数で原作の内容をまとめられるのかということだ。原作に忠実にストーリーが進むなら、このあとは人間関係が二転三転する展開となる。しかし、公式サイトによると本作は全9話で、残すところ5話しかない。

 今回のラストで、京花がかなりの真相を知っていることが匂わされた。避けてほしいのは、過去の残念なドラマのオチのつけかたのように、エピソードの展開だけで話を収められず、帳尻合わせのため京花の独白で謎が明かされる反則技だ。期待している視聴者のためにも、そんなガッカリな最終回にならないことを期待したい。(ドラマライター/ヤマカワ)

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