「三谷幸喜さんは、ちょっとムリがあるかなと言っていた」衝撃の“誰も予想できない”最終回後に語ったこととは?【松村邦洋が徹底解説する傑作NHK大河『鎌倉殿の13人』】(1)の画像
松村邦洋さん

2022年、最も話題になったドラマのひとつであるNHK大河『鎌倉殿の13人』。小栗旬演じる主人公・北条義時を中心に、苛烈な権力闘争と鎌倉武士の壮絶な生き方を三谷幸喜脚本で描いた作品は、多くの視聴者の心を揺さぶった。本サイトは、日本列島を1年間熱狂させた『鎌倉殿の13人』について、芸能界随一の大河&日本史マニアである松村邦洋氏に取材。そこで明らかになった新たな事実とはーー。(第1回/全4回)

 2022年の1年間、視聴者の心をワシ掴みにした『鎌倉殿』。承久の乱と主人公・義時の最期が描かれ、「誰も予想できない」衝撃のラストとして大反響を呼んだ第48話「報いの時」について、松村さんに話を聞いた。

――NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』が終了しました。妻に盛られた毒に苦しむ小栗旬(39)の義時を、小池栄子(42)が演じる姉・北条政子が救わず、すすり泣きの声で終わる、という驚くべきラストでしたが、松村さんの目から見て、最終回はどういうふうに映りましたか。

 昭和54年の1979年に見た大河ドラマ『草燃える』は、岩下志麻さん(81)演じる北条政子が主役で、悪役が松平健さん(69)の北条義時だったんですよね。そのときは、承久の乱が終わって一段落して、”あ、良かった”、ジャンジャン♪と終わった。

 今回『鎌倉殿の13人』の最終回だと、承久の乱が2、30分ぐらいで終わっちゃって。”残りの時間が結構あるけど、大丈夫なのかな”と思ったんですけれど、”あ、承久の乱の後を見られるんだ!”と思って、ちょっとワクワクしました。『草燃える』の続きが見られたっていうことが、僕の中の”幸せ”という勝利ですね。

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