■園田賢選手、近藤誠一選手のインタビューが好評なワケ「みんな人柄に触れたいんですよね」

――萩原さんとタイプは違いますが、園田賢さん(赤坂ドリブンズ)とか近藤誠一さん(セガサミーフェニックス)も、インタビューが面白いですよね。

「そうですよね。でも、園田選手は当初、エンタメ否定派でした。“麻雀にエンタメなんていらない”という感じで。所属する最高位戦(日本プロ麻雀協会)という団体自体がそういう雰囲気がある気もしますが、園田選手もそんなタイプだった。

 だけど、本音で最初に話したとき別に作ってはいないけど、麻雀のことをしゃべったことで盛り上がって“面白い!”となった。で、“面白い”って言われたら本人も気持ちよくなって、“あ、これがエンタメの良さの1つなんだ!”って気づいた1人だと思います」

――『Mリーグ』サイドも、園田さんのおしゃべりなインタビューが売りになると気づいて、カメラを横から撮ったりして面白くしていますね。

「そうですよね。“麻雀はガチンコで、エンタメなんて必要ない”と言う人は世の中にいますけど、それが本当にガチの麻雀ファンなのかと聞かれたら、それはよく分からないなと。

『Mリーグ』はすべて、エンタメも含めてやろうとしているから、麻雀のルールも赤ドラ入りにしているし、トップ・ラスのウマ(順位点)も大きくしているし。エンタメとガチンコが融合しないと思っている人もいますけど、そうではないですよね。ドキュメンタリー番組だって、編集して音楽入れてのエンタメですからね。その時点で“見てください”っていうものにしているわけですからね。

 試合は当然ガチンコでやるけど、それに付随するオプションみたいなものが、どれだけ魅力として認めてもらえるか。

 で、これが面白くて、“作ったモノ”はやっぱりバレるし、定着しないと思います。その人、その人のパーソナリティから出てきて、それがちゃんと実ったモノは定着していくんですよね。だから、園田選手はそのいい例だと思います」

――近藤誠一さんも、近所のおっちゃんが居酒屋に行ったようなトークが面白いです。

「そうそう。みんな人柄に触れたいんですよね。人柄が見られるもの、きれいな言葉を並べて作られたようなインタビューばかりしていても、それって残らないですよ。自分を守るためのインタビューだったりとか、ちょっと適切じゃない言い方かもしれないけど“媚びる”とか、特に負けたときはそういうインタビューをする人が多い気がするし、勝ったときも気持ちが優先してしまって伝えるべきことを伝えられてない選手が多い気もします」

『Mリーグ』をアツく語る萩原さん
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