暑さが増し、ビールの恋しい季節がやって来た。ただ、昨今の値上げラッシュで、1本200円以上する缶ビールに手が伸びない人には、「発泡酒」と「第3のビール」がオススメだ。
「2008年に登場した、第3のビール『麦とホップ』(サッポロ)が、まるでビールのような飲み心地と話題になりましたが、今や、それを超える商品が次々に登場。また、350ミリリットル缶で130〜140円ほどと、ビールより実勢価格で50円以上安いのも、魅力ですね」(グルメ誌記者)
そこで今回は、酒造メーカーのコンサルティングも手掛けている、酒場案内人の塩見なゆ氏の協力のもと、人気商品を徹底調査。その中から、本当にうまい逸品を紹介していこう。
■ビール、発泡酒第3のビールの違い
まずは前提として、ビールと発泡酒、そして第3のビールの違いについて。
「麦芽の使用比率が異なり、ビールは50%以上、発泡酒は50%未満、そして第3のビールは麦芽の代わりに、大麦のリキュールなどで作ったものを指します。麦芽以外の原料が多く入っている商品ほど、個性的な味わいになる傾向があります」(塩見氏=以下同)
そんな個性派の筆頭が、第3のビール『ホワイトベルグ』(サッポロ)だ。
「ビール大国ベルギーのホワイトビールに似た味わいで、オレンジピール(皮)の苦みがきいた、フルーティな飲み心地が特徴。人気が高く、飲食店用の“樽生”でも提供されているので、気づかないうちに居酒屋で飲んでいる人も多いはず」
一方で、苦みや風味より、喉ごしに焦点を当てたのが、第3のビール『のどごし〈生〉』(キリン)だ。
「軽い口当たりで、グビグビと豪快に飲めます。特に、暑い日の晩酌や、風呂上がりの火照った体を冷やしたいときに、うってつけ。キンキンに冷えたグラスに注げば、うまさ倍増ですよ」
また、体脂肪などが気になる中高年向けに、麦芽の糖質などをカットした健康志向の商品も多いという。
「糖質、プリン体、人工甘味料ゼロが売りの、発泡酒『極ZERO』(サッポロ)は炭酸が強く、爽快な喉ごしです。また、第3のビール『クリアアサヒ 贅沢ゼロ』(アサヒ)は、麦の香りが豊かな本格派の味わいですが、糖質ゼロを実現しています」