■NK細胞はストレスに弱い
「免疫の面で重要な役割を果たすものに“NK細胞”があります。この“NK”は“ナチュラルキラー”の略で、これは体の中を常にパトロールする“警察官”のような存在。体外から入ってくるウイルスや病原菌、また体内に潜むがん細胞を攻撃してくれる細胞です。このNK細胞は、実はストレスに弱いことが分かってるんです」
つまり、喫煙によってストレスを解消できれば、NK細胞の活性化につながるというのだ。
●ニコチンの作用
しかし、タバコには発がんリスクを高める有害物質も含まれているが、
「“禁煙するストレス”と“喫煙でストレスを解消できるメリット”の、どちらを取るかべきかということです。ニコチンにはストレスを解消させる作用もあるし、タバコを吸うときは頭を空にして深呼吸をしているのも、NK細胞の活性化につながります」(奥村氏)
喫煙でストレスを解消できるなら、無理にやめる必要はないと奥村氏は言う。
「そもそも喫煙と肺がんの因果関係は、実は立証されていないんです。現在は非喫煙率が高まっているのに肺がんの死亡者は増えていますから。免疫学の立場からは、どちらかを選択するなら“喫煙でストレスを解消できるメリット”を取るべきと断言します」
“花粉症で長生き”し、“喫煙で免疫アップ” 。どちらもセンセーショナルな説ではあるが、いつの日か、これらが現代医療の“常識”となる時代が来るかも!?