■予防のため4点を改善

「個々の県ごとに、なぜ罹患率や死亡率が高いのか、あるいは、なぜ、その県に特定のがんが多いのかを正確に指摘するのは難しいが、全体的な傾向は浮かび上がる」

●飲酒量も

 がん罹患率が高い都道府県を並べると、1位が秋田県で以下、北海道、青森県、島根県、大阪府、鳥取県、長崎県……と続く。

 岡田氏は、「がん罹患率上位の県を子細に見ていくと、喫煙率、塩分摂取量、飲酒量、肥満度の4つの因子が、どれも上位なんですね。がんを予防するには、この4点を改善することが必要だと思います」

■全国平均を大きく下回った長野県

 逆に、死亡率の低さで全国平均を大きく下回ったのが長野県だ。

「長野は検診で比較的治りやすい前立腺がんや甲状腺がんが多く発見され、治りにくい肺がんや肝臓がんの人が他県に比べて少ない。

●生活習慣を

 これが、がん死亡率を下げているのでは」(地元のがん専門医)

 遺伝的に、がんになるのは5%とか。がん予防のためには、生活習慣を改めるのが一番のようだ。

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