■開幕投手の信頼度

 他方、投手陣はどうか。昨季の阪神の救世主となった二枚看板、10勝の村上頌樹(25)、12勝の大竹耕太郎(28)は健在で、さらに門別啓人(19)というニューカマーも台頭と、隙は見えない。

 対する巨人も、エース・戸郷翔征(23)は開幕に向けて着々と仕上げている一方、完全復活を期す菅野智之(34)も仕上がりは上々に見える。

「巨人と当たる阪神の開幕投手は、去年8勝6敗の青柳晃洋(30)。岡田の指名からは、エースに対する絶対的な信頼と同時に、去年ブレイクの村上らへの“おまえらは気楽にいけ”という配慮も感じた。

 そういった余裕を見せる岡田采配を、初陣の阿部がどう突き崩すか。開幕カードで仮に3タテでもすれば、雲行きもだいぶ変わるんだけどね」(前同)

◆“勝利の方程式”を完成させる抑え

 そのためにも欠かせないのが“勝利の方程式”を完成させる抑えの存在だ。

「ただ、巨人は、その重責を担う大勢(24)が故障離脱で不透明。その代役も、育成落ちも経験した2019年ドラ1の堀田賢慎(22)と、経験不足は否めません」(専門誌記者)

 その点、阪神には、仮に湯浅京己(24)がダメなら岩崎優(32)と、12球団屈指の投手陣が控えている。

「巨人は先発も不安定。山﨑伊織(25)や赤星優志(24)と次々に名が挙がるも、基本的には出たとこ勝負。結果オーライでシーズンを戦うことになる。これは内情をよく知る阿部でも、しんどいですよ」(江本氏)

 もちろん、列挙した不確定要素がすべて“吉”と出る可能性も大いにある。1年目で大抜擢の大勢よろしく、苦労人の堀田のような選手がスターダムを駆け上がるのもプロ野球の醍醐味だ。

 江本氏は、「どちらと聞かれたら、現状は阪神」と言うが、はたして!?

あわせて読む:
・武豊「福永祐一先生と挑んだ騎乗の結果は」今週はG1高松宮記念へ
・優勝は毒島誠!戸田SGボートレースクラシック山崎賢人と堂本剛で的中
・千秋楽パーティー禁止、タニマチ離れ「師匠失格」元横綱・白鵬の金欠地獄
・我らが愛しのミスタープロ野球・長嶋茂雄「爆笑伝説&勝負師素顔」88連発【画像】「永久に不滅」の名言集

  1. 1
  2. 2
  3. 3