■インドの家庭料理
小野「そうですね。特に、インドの家庭で作っているインドカレーが好きです」
ゆま「え? 私たちが日本で食べているインドカレーとは、また違うんですか?」
小野「全然、違います。現地のカレーはもっと、さっぱりしています。日本のインドカレーって、カシューナッツペーストやミルクを入れるから、かなり、こってりに仕上がっているんですよね」
ゆま「へえー」
■日本で人気なのは?
小野「そもそも今、日本で人気なのは“北インドカレー”。ムガルカレーとも呼ばれ、500年ほど前、チンギスハーンの血を引く豪族が北インドを支配して、ムガル帝国を建国したときにできたカレーなんです」
ゆま「は、はあ……すみません、歴史は苦手で(笑)」
◆歴史的な背景
小野「簡単に説明すると、それまで北インドの原住民は菜食主義で、スパイスを使ったカレーを食べていたんです。だけど、そこに肉を主食とする豪族が攻め込んできて、帝国を作った。
結果的に、菜食とスパイスだけのカレーに肉が合体してできたのが、北インドカレー。日本では、ナンで食べることが多いですね」
ゆま「おおっ。勉強になります」
小野「いえいえ。歴史を話し出すとキリがないので。では、日本でオススメのカレー屋さんの話をしましょうか」
ゆま「お願いします!」(次号につづく)
おの・かずひろ 1959年、北海道生まれ。元祖カレー研究家。17歳からカレーの食べ歩きを始め、これまでに食べ歩いたカレー専門店は4000軒以上。大衆料理研究家でもある。
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