オシッコの音が聞きたかった

●ケース(6) 被告は30歳男性。容疑は都内デパート女子トイレへの建造物侵入

この男、女子トイレに侵入した理由が強烈。なんと「女性がオシッコする際の音を聞くため」だったのだ。
「ちょっとかわいそうなんですが、被告は中学時代、いじめに遭い、人づきあいが苦手になってしまったそうです。大人になっても自殺願望があり、せめて死ぬ前に趣味のAVで好きだった放尿モノを生の音源で聞きたいと、女子トイレに忍び込んだと言っていました」(阿曽山氏)
法廷では、この"放尿音"に質問が集中した。
裁判長「AVと実際の音は違いました?」
被告「あまり変わりませんでしたね」
裁判官「違いなくて、がっかりしました?」
被告「いえ、あまり……」
だったら、AVでガマンしてなさい!

●ケース(7) 被告は65歳男性。容疑は窃盗

65歳の男が盗んだものは、なぜかベランダに干してあった布団。
検察官「被告は前にも布団の盗み3件で起訴されている。その際、情状証人として出てくれた娘さんが、今回はいないじゃないですか。また、やったんですか!」
なんと、偶然にも同じ検察官が事件を担当するサプライズ! そもそも、なぜ何度も布団を盗んでいたのだろう。
「裁判官の発言でわかったんですが、被告は思春期の頃に布団の上で性的な行為が行われることに興奮を覚えて以降、盗んだ布団の上で、いろいろ想像して性的欲求を満たしていたようなんです。なかなか奥深いと言うか、人間の業の深さと言うか(笑)」(阿曽山氏)

●ケース(8) 被告は44歳会社員。容疑は東京都迷惑防止条例違反

最後は、中央線の通勤電車内で、1年以上前から一人の女性(27歳)だけを執拗に狙った卑劣な痴漢男の裁判。
裁判官「なぜ、彼女だけ狙ったんですか?」
被告「結婚したいと思っていたからです」
裁判官「……その女性と話したことはあるんですか?」
被告「彼女の気分が悪くなって途中下車した際、自分も降りて"大丈夫ですか?"と声をかけたことがあります」
裁判官「気分が悪くなったのは、あなたに触られたからでしょう!」

まさにトンデモ発言だらけの法廷劇場。前出・阿曽山氏は、こう語る。
「たぶん、表に情報が出なかっただけで、昔からトンデモ裁判はあったはず。結局、人間がやることだから、そういうとんでもないケースが出てくるのでしょう。そこに人間くささがよく出ているから、私は興味を引かれます。当事者は真剣な分、思わず笑ってしまうことも多いんです」
罪を憎んで人を憎まず……でも、他人に迷惑をかけちゃダメですよ!

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