残る放射線治療についても、死亡に至る危険性があるという。
「放射線治療は、一定以上の放射線を照射することによりDNAを破壊し、がん細胞を殺すものなんですが、稀に、誤照射で正常な細胞を破壊してしまい、死亡する事例もあります。死亡まで至らないものの、重篤な後遺症を残すこともあります」(前同)

現在、主流である"3大治療"だが、100%信頼できるとは言えないようだ。

そんな事情からか、インターネット上では、「がんに効く」と謳われたサプリメントが大量に跋扈(ばっこ)。実際に、厚労省の調査によれば、がん患者の中で、3大治療以外を利用している患者の実に96%が、健康食品・サプリメントを使用していることが明らかになっている。

だが、元国立がんセンター研究所予防研究室室長で、現在、銀座東京クリニック院長の福田一典氏は、こう警鐘を鳴らす。
「サプリメントで、がんを治そうと期待すること自体が間違い。商品説明に大学の研究者のお墨付きがあるようなものもありますが、そのような研究はサプリメント販売会社から研究費を得ているケースが大多数。信頼性は低いです」
実際、昨年3月、「副作用なくがん細胞が自滅」と謳った健康食品を販売する会社社長が薬事法違反の容疑で逮捕された。

ほかにも11年に、「がんが治る」との効能を謳い、健康食品を発表していた『キトサンコーワ』社長が逮捕されるなど、がんサプリメントを巡る薬事法違反の事例は枚挙にいとまがないのだ。

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